見出し画像

紀州梅香の売却、M&A

10年後には会社を売却できるようにしたい。遅くとも13年後には売却、あるいは代表の座を社内外問わず誰かに渡したい。
これが私が紀州梅香の経営者としてのゴール地点です。
理由は至ってシンプルで会社と従業員の将来のため、この2つです。(もちろん自分のためでもありますが)

10年後にその額が適当かどうかはさておき、まずは1億で売るという目標を立てればそれまではモチベーションを保てると思うのですが、15年後だと想像が難しいなとなります。
例えば50半ばを過ぎた私が30代半ば辺りの人達と今の土俵で勝負し、高い勝率でいられるのだろうか?と言ったら今の自分には未来の自分にその自信を持たせられません。こうなると不幸なのは従業員です。私や家族の事だけを考えれば現状維持、あるいはソフトランディングでも良いだろうとなりますが、これは従業員にとっては泥船になりかねません。
今、紀州梅香には入社して4年が経過した23歳の従業員がおり、彼は農園から加工をしきっている立派なスタッフとなっています。そんな彼に保身に走り出した社長の下で働かせるのは想像したくありませんし、若干恐怖でもあります。上は30代後半もいますので、これまた15年後を考えると…言葉に詰まります。
やはり皆の幸せ、しいては地域産業を維持させるためには事業を強く進められる人、法人に託すべきだと思うんです。もちろん社内から押しも押されぬ形で新代表に就ける人がいるのも良しですが、基本としては売却や合併等のいわゆるM&Aとの天秤にかけ、法人が強くなるための最善の選択をするつもりでいます。

また、書く事ではないかも知れませんが私には2人の息子がいます。
田舎だと「2人の息子がいるじゃないか、跡継ぎがいるじゃないか」と言われますが、後を継がすつもりはありません。世襲制で会社が成長するケースってめずらしいと思いますし、うちは長男ですら来年やっと5歳なわけで、現実的じゃないんですよね。子供に継がす事を考えるとなると教育方法や家族のあり方、将来設計も変える必要がありますし、我が家の場合はメリットがあまり見られないんですよね。何より子供達には彼らの描く夢を追いかけてもらいたいのが妻と私の希望でもあるので。
それに今が第何番目の人生と表現すれば良いのか分かりませんが私は第2、第3の人生を良い形で歩みたいし、そこに辿り着くには紀州梅香の未来が明るいというのは絶対条件ではないかと思っています。

頑張らねばです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?