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『一汁一菜でよいという提案』から、食べ物のよし悪しとおいしさ編

身の回りに、ものがどっさり。それも、よいものだったりします。

幸せだけど、時として、なんだかちょっと重い、しんどいって感じたりすることはないでしょうか?

そんなときは、食事のお支度と片付けを、シンプルに一汁一菜で終えて、自分や身の回りをよく眺めるのがよいのかもしれませんね。

気になる部分がたくさんある本書ですが、最後にもう一つだけ、著者らしい知恵ある部分をご紹介しておきますね。

表現を少し短く変えてさせて頂きます。

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すべてのことは、基本が大事です。食を見知らぬ人の手に委ねるのであれば、情報を鵜呑みにせず、よし悪しを見極めて食べ物を選ばなくては。

「おいしいもの」とう判断基準だけでは、必ずしもよい食品を選ぶことはできなくなっているようなので、その食品の情報を調べて、よし悪しを判断すべき。

よい食品の条件は、環境に悪影響を与えない、生産者にとっても、消費者にとっても有益で、自然のように循環して、持続可能であること。

人を傷つけることの決してない、命を養う食品。

(中略)食はあまりにも身近なことで、いちいち関心をもっていられない、そこに落とし穴がある。

少し意識することで、その積み重ねによる結果は、未来のいろいろな面において、違ったものになるのは確かです。

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今のような時代は、いろんなことに日々追われてしまい、自分の身の回りよりも広い範囲、未来のことまで、思いが至らないこともあります。

ですが、自分たちの日々の選択の積み重ねの結果は、よくできたブーメランのように、自分たちの元に返ってくる、と思っておく方がよさそうです。

だったら、気づいた人から、少しずつでも、よい方に向かって進むことを始めたい、と本書を読んで思いました。

今回の写真には、〈つくろわない味噌汁〉というキャプションがついています。著者が実際に食べてきた味噌汁。

味噌汁には、何を入れてもいいのです、再現性はなく、毎日違うものができあがる、そう。

見た目は多少悪くても、おいしく頂ける。基本や中身がきちんとしていれば、表面を取り繕うことなんてなにもない。

ただし、家族の誰かが一緒なら、ちょっときれいに、と気にする自分。

そんなときの微笑ましい知恵。

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〈体裁を整えた味噌汁〉

見た目をよくするには、色どりを少し考えて、具材も整理したほうがよいとは思います。が、椀によそうとき、汁を多めにして具をあまり見えなくするだけでも効果があります。

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自分だけの時は、つくろわない「いさぎよさの良さ」と、人のためにはちょっと工夫するバランスの良さも、本書の魅力と説得力、と思います。




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