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花の匂いに

その花には ”香り” とか ”fragrance” というきれいな響きではなく、

におい 匂い という、

少しだけ濃厚な生々しいというか…そんな表現が合いそう。

バタフライピー  マメ科の植物です。
これを乾燥させて、お茶として飲んでいただくために販売を始めました。量産はできないので、いつもお世話になっているサロン2箇所に置かせていただき、お客様のみが購入できます。
(ちゃんと保健所にも営業届けを出したし、来月には食品衛生責任者養成講習会にも行く!)

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生の状態ではうっすら豆っぽく、乾燥させるとさらに豆の匂いになるため、花はかわいくて、色もきれいなのになんだか匂いだけがちょっとだけ残念。

と、バタフライピーに少しだけネガティヴな印象を持っていたんですが(と言っても匂いだけ!)、ある方が”いい匂い”があることを教えてれました。バリで経験したことがあるらしく私は混乱しました。ええ!?豆じゃありません?バリとタイのバタフライピー は違うのかな!?(私が育てているのはタイ産)
しつこく聞いてしまいました。
しかも私のピーちゃんはこんな感じですが、一緒ですか?とその方に送ってしまった。もちろん一緒でした。

春に発芽し、夏がおとずれピーの花が咲き始めました。午前中のうちに摘み取ります。(台風10号に吹っ飛ばされ、なんとか復活したけどもうそろそろ終わりの季節)
無農薬のため虫との闘いでもあり、大丈夫そうな花だけをひとつひとつ選びます。乾燥は花の色をきれいに残したいため自然乾燥に近いやりかたで、まだ食品乾燥機は使っておらず、時間がかかる方法です。

でも、そのおかげでバタフライピー の ”いい匂い” に 出会うことができたんです!その夜、お香も焚いていないし、この強烈な匂いはなんだ?どこから?
乾燥をするため網に入れられ、天井から吊り下げられているピーの匂いは私の部屋で満ちていました。
しかもそのいい匂いを私が感じ取れる時は限られていて、それは半生の状態で、だいたい夜が多く、ほんのわずかな瞬間。乾燥が進むと”豆” になります。不思議です。
夏に咲く花なので、シェイクスピアの「夏の夜の夢」の夜の住人たちを思い出してしまう。見えている部分と、見えておらず語られていない部分のあぶり出しというか。(余計に伝わりにくいか)

妖精のいたずらなのかw、それとも狐につつまれているのか。
(教えいただいたバタフライピーのいい匂い と、私が感じたものが同じではないかもしれませんが。)

来双船のピーちゃんを購入していただく方々にお届けすることはできないのですが、生産者である自分が以前よりピーちゃんとの付き合いがより近いものになりました。

まるで、恋人の知らなかった匂いを発見してより一層相手のことを好きになる時のような感じ?

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