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体の痛みが寝姿勢に与える影響~つらいつらい五十肩~ 

活動量計を使って9年間自分の睡眠を計測し続けているTと申します。
前回から随分空いてしまいましたが、今回は体の痛みが与える睡眠への影響を見ていきましょう。
この時の体の痛みは「肩関節拘縮症」...いわゆる五十肩と呼ばれるものですね。
痛みによって変化する睡眠時の姿勢の様子や、リハビリによってだんだんと良くなって無事姿勢が戻っていく様子をお見せしていきます。
(文 : 睡眠関係営業担当 T )


SleepSign-Actについて

弊社製品には、SleepSign-Actという体動の大小から睡眠状態を推定するソフトウェアがあります。
以下のように、就床時刻・起床時刻・その間の睡眠/中途覚醒を推定します。

これまでは睡眠変数を利用してきたのですが、今回はそれだけでなく一緒にとれる「姿勢情報」に着目してデータを見ていきましょう。

当時の状況

症状

私を襲ったのは激しい左肩の痛みでした。
最初は肩を上げるときに痛い程度でしたが、徐々に悪化し、最終的には患部を下にして寝ることができず、寝ているときに寝返りを打ってしまうと痛みで飛び起きるほどでした。
このままではまずいと思い、病院へ行ったところ「肩関節拘縮症」と診断されました。
寝返りの度に起きていてはかなわないので、姿勢を固定する枕を購入するなど、当時は酷く苦労したことを覚えております。

治療方法

整形外科にてリハビリ治療を受けることになりました。
固まってしまった肩関節をゆっくり動かしながら、可動域を増やしていくようなイメージのリハビリになります。
なかなか痛みは伴いますが、大体半年くらいお世話になっていたと記憶しております。

寝姿勢の経時変化

さて、それでは寝姿勢について月毎の変化を見ていきましょう。

2015年4月~2020年4月の「仰向け」「左向き」の割合

夜間睡眠中の寝姿勢の割合について、月毎にプロットしました。
私の場合、「仰向け」と「左向き」が大体50%ずつのため、今回はこの2つをプロットしています。
赤枠期間を見ていただくと、はっきりと左向きが減少し、仰向けが上昇していることが見て取れます。
特にピークの2016年11月(図中赤丸)は脅威の左向き6%とほぼ左向きでは寝ていないことがわかりますね。
そしてリハビリとともにだんだんと姿勢が戻っていき、最終的には元の姿勢に戻っていっているのが一目瞭然です。
2017年6月には元の半々くらいの割合に戻っていますね。
現在も痛み等はなく、寝姿勢もこの調子で変わっていないことから五十肩から解放されたと言って差し支えないかと思います。

まとめと考察

いかがだったでしょうか。
けがの功名ではありますが、このような面白い結果が得られて大変うれしく思っております。(ただ痛みは本当につらかったので、無いに越したことはないのですが。)
今回の見方で、弊社製品であるSleepSign-Actを使えば寝姿勢に影響を与える体調の変化をとらえることができるのではないか、と新たな可能性に気づくことができました。

また面白い着眼点があれば、引き続き解析を行ってまいります。
是非次回もお楽しみにしていただけましたらと思っております。

今回計測に使ったシステム

●睡眠/覚醒リズム研究用プログラム SleepSign-Act

※ 製品・ブログ等に関するお問い合わせは、上記リンクページ下部の「お問い合わせ」よりご連絡ください。

おまけ

ちなみに、腰痛がひどかった月があった前後の姿勢がこちらです。

腰痛前後の右向き・仰向け

2014年2月に腰をやってたのですが、見事にデータに表れておりますね。
背筋を伸ばして寝ることができなかったため、仰向けが減り左向きに丸まって寝ていたんでしょうね。苦しかったなぁ…。

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