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没義道/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.9.3-23.9.9)

今週はいわゆる社会面(って死語、いかにも「紙媒体としての新聞」ボキャブラリーですね)で話題だった倒産企業

関連して掘り返された履歴が当欄マターでした。

2016年6月、総菜製造会社「ホーユー」(広島市)の実習生として来日した。3カ月に約3万円しか支払われないなど、最低賃金以下で働かせられ、同11月に待遇改善を求めた直後に解雇されたと主張。監理団体「協同組合TTK」(広島県福山市)の関係者に空港まで連れて行かれ、強制帰国を迫られたとも訴えていた。
 (中略)
訴訟では、同社と監理団体の連名で女性が行方不明になったとする虚偽の書類が作成され、監理団体がベトナムの送り出し機関から違約金名目で2000米ドル(約22万円)を受け取っていたことも判明。監理団体は18年に解散したが、後継とみられる団体が現在も活動している。

太字は引用者

■没義道(もぎどう)人の道にはずれていること。
ということばが思い浮かんだのは、次のニュースも同じで

これ、「フィリピン国籍の被告」がヒドい。って読めるじゃないですか。もちろんそれはそうなんですけど

業界全体の話であって、たまたま槍玉にあがったのが外国籍。って文脈をおさえないと意味がないんですよ。

■それでいうとね、気になったんですけどね

太陽光発電設備の銅線が盗まれる被害が岩手県内でも発生している。警察は逮捕された6人について、ケーブル窃盗集団の可能性があるとみて余罪を追及している

怪しいと思った、警察に通報した。
自然な流れですけど、この警察プロパガンダ臭の底には間違いなく、ゼノフォビアをアテにするところがあるよね。
それは関東大震災で我々が起こした虐殺に通じる道だ。という自覚は報道側に、ありますか。
「間違っていたら誤ればいい」って市井のひとの述懐。そこまではまあ良い。問題は、わざわざ見出しに持ってきて読む側の暗い欲望を刺激する行為です。
それはね、ぜんぜん軽い問題じゃないんだよ。

■富士山の弾丸登山が新種のゼノフォビアの種を孕んでいることを知らされた2023年夏でもありましたが、さすがに英国紙ガーディアンの記事もオーバーツーリズムへの言及止まりで、つまりものすごくざっくりいうと「闇が深い」案件なんですよね「愛国心を名乗る、異形の者への忌避感」。

■今週のその他ニュース

■サムネイルは『風立ちぬ』(2013)で描かれた100年前のわれわれ。
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