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水曜日が休みになったなら

水曜日が公休日にならないだろうか、と割と本気で考えるようになりました。

きっかけはいくつかあります。

1つ目は、宇野さんの「水曜日は働かない」を読んで、水曜日に働かない生活に単純な憧れを抱いたこと。

2つ目は、今関わっている仕事をしている中で思ったこと。
今関わっている案件では、毎日朝会を実施しています。
朝会はまずチームメンバーの体調チェックから始まります。
身体とメンタルをそれぞれ10点満点として、その日の体調を数値かし、その根拠を話します。
今までそんなことをしたことがなかったのであまり気にしてこなかったのですが、朝会で体調チェックをしてみると色々と気づきがあります。

  • まず、平日5日間連続で働いていると、後半になるにつれて疲労が蓄積されていく。つまり、週末にかけて身体の点数は落ちる傾向がある。

  • そして、休みの前日(つまり週末)になると、テンションは上昇気味になり、メンタルの点数が高くなること。

  • 週の中頃(大抵は水曜日)になると、メンタルも身体も一度下がり気味になること。

などなど。
冷静に考えてみるとごくごく当たり前の気づきとも言えますが、この当たり前の気づきが意外と大事だと思いました。

この気づきから導き出された1つの結論は、水曜日を休みにすることによって、多くの人の幸せになるのではないか、ということです。
5日間働き続けていると、やはり4日目や5日目にはそれなりに疲労が溜まっていることに気づきます。
水曜日が休みになれば、2日働くごとに1日か2日の休みがあるので、身体の疲労の回復がしやすくなります。
また、多くの人は休みの前日が最もテンションが上がり、休みがある事でメンタルが安定する形になりますが、水曜日が休みになることで前日が休みになる日が1日増えることになり、精神衛生上の健康も期待できます。

冗談抜きに、土日 + 水曜日を公休日にすることで精神を病む人や身体を壊す人が一定数減るのではないかと思う。

単純に休みを増やしてしまうと、その分仕事ができる量が減ってしまうので困る、という話もあるかと思います。
労働時間が減ることで1週間に出せる成果が減ることは十分起こりうることですが、体調が良くないまま低パフォーマンスで長時間働くよりも、しっかりと間にリフレッシュを入れて万全の体調で高パフォーマンスが出せる時間を増やす方が意外に成果は出るかもしれません。
また、稼働日が減ることによって今よりも効率を重視せざるを得なくなり、長期的には同じくらいの作業効率を出せるようになる人や企業も増えてくるのではないか、と思ったりもします。

ここまでの話だと、水曜日が休みになって得をするのは平日に働いている人たちだけのように思われそうですが、個人向けに商売をしている小売業やサービス業の人にもメリットはあると思います。

以前美容室に行った時、美容師の方が「土日祝日にお客さんが集中するので、体力的にしんどい」というお話をされていました。
逆に平日はお客さんが少なくて、とても暇な日もあるのだとか。
なるほど。確かにそうなるだろうなと思います。
できることなら、他の日にも分散して毎日適度に忙しい方がありがたいとおっしゃっていました。

毎日同じ客数になるようにバランス良く調整するのは難しいかもしれませんが、少なくとも公休日が1日増えれば、土日に集中する客を少しは分散させることもできるのではないでしょうか。
土日と水曜日が公休日だとすれば、個人向けのサービス業や小売業の客数は土日と水曜日にある程度集中するようになるでしょう。そこである程度働いて(稼いで)、月火や木金を時短にしたり休日にしてゆったり過ごす。そんな働き方もできそうです。
お客さんの立場でも、混雑した状況でお店に行くよりも空いている状況で行ける方が嬉しいので、色んなサービス業の客数が土日以外に分散されると嬉しい限りです。
居酒屋などの飲食店は、金土など、休みの前日が最も忙しいと思いますが、公休日が増えればその分休みの前日も増えるので、そこで忙しさが分散されたり、全体の客数が増えて売上を拡大させることもできるかもしれません。

こんな感じで、水曜日を休みにすると色んな業界で働く人にとってメリットがある気がして、むしろなぜ水曜日は休みじゃないんだろうかと思うようになってしまいました。

その他、公休日を増やすことで大きく影響が出そうなのは学校などの教育現場でしょうか。
生徒からすれば休みが増えると喜ぶ人が増えそうですが、学習時間など、学生としての活動時間が減ることによる社会への影響がどのくらいあるのかは未知数なので怖いところです。
とはいえ、教員の過酷労働な現場のことを考えると、教育現場も水曜日を休みにすることで救われる人が多くいる気はします。
いっそのこと水曜日を休みにして、その上でどうやって教育の質を保つかを徹底的に議論して、一気に教育を改革していくのも面白そうです。

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休みが増えることのメリットを色々と書いてみましたが、きっと現実はこんな理想通りにはならないのでしょう。
そもそも平日に働く仕事の多くは、業務によって納期や期限が定められていて、それを守りながら働いていかなければいけない。
その納期や期限が現実的に無謀なスケジュールであれば、休みが何日あろうが労働時間が伸びることは避けられない。
本気で休日を増やそうとするなら、制度だけでなく仕事に対する価値観や取り組み方など、同時に色んなものを根底から変えていく必要がある気がします。

水曜日が公休日にはならないかもしれないけれど、今後週休3日で働ける企業が増えて、週4で働くことがごく一般的な世の中に少しずつ変わっていくと良いなと思った。

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