11月、畝にレタスを定植しながら、ふと畝に生えているヨモギをお茶にしてみようと思い立った。収穫を目的とする野菜以外の植物が畝に生えている時、刈り取ったり引き抜いたりし続けてきた。畑はコンポスト等の有機肥料を与えつつ、なるべく草を引き抜かないテキトー自然農でやっている。刈り取った草はマルチとして畝の上に置くか、堆肥場に集めるというのをずっと繰り返してきた。初めて畑というフィールドに立ってから今年で12年目。ヨモギもスギナも、他にもお茶にできる草だと知りながらまったくそれを活用しようと考えてこなかったのに、ふと思い立ってお茶にしてみた。
それ以来、ヨモギ茶を飲んだり、乾燥させたレモングラスをハサミで切ってお茶として保存したりしている。そしてとうとう「picture this」という植物判明アプリもインストールして、庭先やターミナル2に生えているあらゆる草木の名を調べ始めた。
ターミナル2には、借りた当初から自生している木が何本もあり、そのうちの幾つかの木は結構な大きさになっている。それらの木は、僕には畑の先住者に思えて、「日陰をつくってしまうから」というこちら側の都合で切ってしまうのは許されることなのだろうかと、ずっと木とどう接すればいいのか分からずにいた。picture thisで調べたところ、それらの木々は榎木という種類の木だということが判明した。
榎木という名をググって、この木の特徴を調べてみた。
森の生き物に人気で、若芽は人も食べることができる。ターミナル2を人と、人以外の生物たちにとっても気持ちのいい公園にするなら、何本かは残しておいたほうが良さそうだと分かった。でも、一番興味を惹かれたのは「柄の木」の部分。柄として活用するのであれば、榎木を切るのもいいかもしれない。名と特徴を知ることで、謎でしかなかった木との付き合い方が少し掴めたような気がした。
「ふと」、ヨモギをお茶にしてみようと思い立ったところから、こうして身近な草木との付き合い方を深めることに繋がった。
他にも、いつも利用している近所のコンビニで用を足しながら、ふと「多分トータル1000回くらいこのトイレ使ってるのに一度も掃除したことないな」と思って、勝手にむちゃくちゃ綺麗に掃除したところ、心と身体の調子が良くなり、その掃除癖は、買って以来ほぼ一度も洗車したことのなかった軽トラに向かい、家の中に向かい、最近はテキパキとこまめに掃除をするようになった。
そして今日、開店してからしばらくして「ガザへの祈りをちゃんと目に見えるカタチにしよう」と思い立って画像をつくり、店頭に貼った。
何ができるのかはわからないし、平和が訪れない限り「これをやったからOK」という行動も無い。でも、たくさんの善いと思える「ふと」の訪れになるべく素直に従い、行動していきたい。
2023年、ありがとうございました。2024年も多くの善き「ふと」が訪れますように。ばいちゃ!