モリテツヤ

汽水空港というピューンとした本屋をやってます。 https://www.kisuiku…

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汽水空港というピューンとした本屋をやってます。 https://www.kisuikuko.com/

最近の記事

2024.4.24 草々書き申し上げ候

朝、道くんを送る。昨晩は随分遅くまで起きていて、「おしっこがでた」と言ってオムツを替えるようにせがんだ。寝室を出ると、道くんはマルちゃんの元へと一目散に駆け寄り、そのまま倒れ込んで頬をすりすりしていた。ひとしきり猫を愛でた後、音の鳴るおもちゃを手に取り「よし!」と言って寝室へ戻ろうとする。オムツは全然濡れてなくて、ただリビングで遊びたくて理由をつくっただけのようだった。恐るべし。寝室へ戻ると、道くんは案の定おもちゃのスイッチを入れて「わーらいまーしょ、はっはっは!」とおもちゃ

    • 2024.4.22 「では、そろそろ本を読みますか」

      ずっと読みたかった『釜ヶ崎と福音』をようやく読み始めた。牧師の本田哲郎さんが、教会の外へ出て、釜ヶ崎の街で「貧しく小さくされた者たち」と時を過ごす。その時の中で、キリスト教という宗教をこれまでとは異なる読み方をするという話し(多分)。まだ1/5も読めていないが、心打たれる言葉に出会う度に、秋さんのことが頭に浮かぶ。この本をくれたのは秋峰善という人で、最近『夏葉社日記』という本を自力で出版した人だ。僕は『釜ヶ崎と福音』を読み進めながら、まずは『夏葉社日記』を読まなくてはいけない

      • ラブレター to 泰尊&中原木材&音鳴文庫&旅で出会った全ての人々

        4月6日~11日まで、泰尊のツアーに同行し、出店旅行へ行ってきた。 一日目の会場は山口県萩にある中原木材。ここの主、中原忠弦さんのことを友人知人からよく話しを聞いていて、ウェブのインタビュー記事も読んで、ずっと密かに憧れを抱いていた。二日目の会場、島根県津和野の音鳴文庫のことも同じようにずっと存在を知っていて、いつか訪れたいと思いつつ、その遠さ(隣の島根県なのに片道5時間半!)になかなか訪問の機会をつくれずにいた。 「汽水空港」という名前を店につけたのは、様々な人が訪れ、様

        • ラブレターto泰尊

          鬱で休職中の旅人が「自分が必要とされていないということ、やるべきことがないということに向き合うのがキツイ」と言った。定年退職したお客さんが「分かる。やることがないのはつらい。」と返していた。僕は無言で「分かる。」と思って聞いていた。 「本屋なんて需要あるんですか?」というのが汽水空港を事業登録した時、事務所からの去り際に言われた言葉だ。「なくてもいいんです。」と返した。 OPEN当日、カメラを持ったディレクターが「挫折するまでを追いかけたい」と言った。土地を探し、バイトに明

        2024.4.24 草々書き申し上げ候

          汽水空港ターミナル2(食える公園)をレンタルします。

          PPPP(ピンポンパンポン) 数年前からこコツコツと開墾している畑(湯梨浜町久見付近)をレンタルします。 これまでは「できている野菜は誰でもいくらでも無料で収穫していいですよ」と公言していました(その意図はこちら「モリのガジュマル」という記事に書いていますのでよければ読んでみてください)。 今年からはそのルールを変更し、「定めた区画を自由に無償で使えます」にします。 野生へ還ろうとする力が強い耕作放棄地ターミナル2を、今思い描いている最高の「食える公園」にするには、まずは人

          汽水空港ターミナル2(食える公園)をレンタルします。

          13年間

          原発が嘘で固めた道の上に築かれているということを先人たちは散々警告し、3月11日にその嘘がバレてもさらに嘘で上書きされ、嘘の地層が果てしなく積み上がり、人が暮らしていた場所は遥か眼下にあり、もう戻ることができないと感じる。その地層の上で今生きている。さらに、毎日のように声をあげるべき出来事が起こり続けている。嘘を告発する為には穴を掘って、嘘そのものに触れて「これが嘘だ」と言わねばならないが、様々な嘘や事件が火山灰のように降り続けている。スコップで掘る速度よりも灰が降り積もるス

          2024 1月26日 視線撃退小僧

          小さい頃、よくじいちゃんがジーっと見つめてきていたから、時々鬱陶しく思って「じいちゃん、見んで!」と言って視線を撃退していた。なのにしばらくしてから一人でじいちゃんのことを思って、じいちゃんにひどい対応をした、じいちゃんがかわいそうだと泣きそうになっていた。 そして今、僕は毎日「とうちゃん、見んで!」と道くんに視線を撃退されている。撃退される側はどんな気持ちなのかを今味わっている。その気持ちは「怒ってるのもかわいいなあ」だけだった。案外、じいちゃんも平気だったのかもしれない。

          2024 1月26日 視線撃退小僧

          ルナネ(ラムネ)

          道くんはラムネのことをルナネという。ただそれだけのことがたまらなく愛おしい。ルナネと発音する道くんを思い浮かべると、陽に照らされて産毛が白く光る、真っ赤なほっぺたが見える。おれは変態なのだろうか。 ただそれだけの記録。

          ルナネ(ラムネ)

          サウザンド リーブス(千葉県)

          年末、店内に元千葉県民など関東出身者たちが偶然居合わせた時間があった。「イトーヨーカドーのポッポ、マジ大好きだった~」とOさんが言う。僕は幕張のヨーカドー内にあるポッポという名のフードコートで過ごした時の空気感を瞬時に思い出した。「高校生くらいになると友達がポッポでバイトしたりするんだよね~。秘密でポテト山盛りにしてくれたりとか。」と、Oさんは高校時代の思い出を語る。そうだった。そんな感じだった。 中学生の時の夏休み、部活を昼に終えると、とりあえずヨーカドーに集合していた。集

          サウザンド リーブス(千葉県)

          「ふと」

          11月、畝にレタスを定植しながら、ふと畝に生えているヨモギをお茶にしてみようと思い立った。収穫を目的とする野菜以外の植物が畝に生えている時、刈り取ったり引き抜いたりし続けてきた。畑はコンポスト等の有機肥料を与えつつ、なるべく草を引き抜かないテキトー自然農でやっている。刈り取った草はマルチとして畝の上に置くか、堆肥場に集めるというのをずっと繰り返してきた。初めて畑というフィールドに立ってから今年で12年目。ヨモギもスギナも、他にもお茶にできる草だと知りながらまったくそれを活用し

          竹林整備&ツリーハウス建築修行の旅(2)

          トータル3日間の旅を終えた。 山陽は冬でも太陽がさんさんで非常に有り難かった。作業もサクサク進む。 山ノ内さんが手がけた別のツリーハウスにも案内してもらった。 今回の現場は、かつては松林で、施主さんが子どもの頃にはよく森に入って遊んでいたという。ある時期に松くい虫に一斉にやられ、松が枯れ、そして竹が繁茂したらしい。日本中こうして手に負えなくなった竹林が多い。 それでも、今回尾道周辺をドライブしながら山を眺めてみると、植生の豊かさを感じられた。葉の落ちた広葉樹が陽に照らさ

          竹林整備&ツリーハウス建築修行の旅(2)

          竹林整備&ツリーハウス建築修行の旅(1)

          冬季限定で増やした定休日を利用して、ツリーハウス建築の手伝いにきている。場所は尾道。住所は非公開らしい。尾道は駅周辺の街しか知らなかったけど、少し離れると鳥取と同じくどこも山。尾道市って広かったんだな。 ツリーハウス建築の棟梁はジュピタリアンヒルの山ノ内さん。普段は大山で夢のセルフビルドパークに暮らし、木工作家として活動するパワフルかつワンダフルな御方。ジュピタリアンヒルには何度か行ったことあるけど、こうして一緒になにか作業をさせてもらうのは初めて。山ノ内さんは慣れたもので

          竹林整備&ツリーハウス建築修行の旅(1)

          日誌 2023 12月中旬

          みちくんは「おーちゃん」ではなく「とうちゃん」と言えるようになった。自分のことを「みちゅん」ではなく「みちくん」と言えるようにもなった。単語と単語を繋ぎ合わせて長い話しもする。いつそうなったのか、決定的な瞬間にその都度驚いているはずなのに、時間が経つのが早すぎて、それが一ヶ月前なのか2ヶ月前なのかももう分からない。こうしていつの間にか赤ちゃんから幼児になっていった。 二日前、アキナが荷物をたくさん持っていると、みちくんはその中で1番重たい袋を持ってあげていた。アキナが驚くと、

          日誌 2023 12月中旬

          2023 11月下旬

          最近のみちくん 最近のみちくんは常に3人一緒じゃなきゃ嫌みたいで、送迎の時はもちろん、寝る時は「とーちゃんも!」と言って手を引っ張って寝室へと連行してくる。みちくんを挟んで川の字で寝ていると、「みんなぎゅー!」と言って両サイドにいる我々をそれぞれの腕でガシっとホールドして抱きしめてくる。抱きしめながら「がしゃがしゃがしゃがしゃ」と言って、手をバタつかせる。それを見てアキナは毎回「なんじゃそりゃ」とツッコミ、みちくんが爆笑する。これが一連のお約束で、寝る前、多い時はこれを10

          2023 11月下旬

          日誌 2023 11月中旬

          11月10日 若林恵さんと会う 「目的がひとつなんてことはあり得ないよね」と若林恵さんが言っていた。例えば本を出すということでも、本を出すのが目的にならないようにするらしい。万が一出版されなくても、それはそれで良いんだという企画にするのが大事だと。取り決めとして「本を出す」ということをひとつ決めたら、物事が動き始める。そこで出会う新しい物事や人、自分の思考回路、それらを得ることが大事だと。「モゾモゾし続けるんだよ。」と、イベント後の中華料理屋で語ってくれた。 トークイベント

          日誌 2023 11月中旬

          2023 11.7(火) 志望校は「バイト雇う学校」です

          10月は毎週末出店で、先日の寺市で五週連続出店だった。これでやっと一息、と思っていたけど毎日慌ただしい。丸1日リゾートもどきみたいなスーパー銭湯で過ごしたい。しかし、忙しいだけで全然別に稼げてないのはどういうことよ。おい、社会!また社会が悪いのか!社会!いい加減にしろ! マジ疲れたぞ~~!! て、いうか~、今マジでバイト雇いたいんだけど~、バイトやめる学校じゃなくて~、「バイト雇う学校」があったら入りたいんですけど~。 ビジネスマンの語るビジネス論は100万払っても聞きた

          2023 11.7(火) 志望校は「バイト雇う学校」です