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ボクの心をバキュンと打ち抜いた派遣審判員の激アツな一言

スポーツの世界もどんどん変わってきています。
 
 
 
翌日から行われるVリーグの会場準備に行ったときのことです。

たくさんの関係者がそれぞれの部署ごとに準備をしているのですが、ボクたち審判部も含め、ほとんどの部署が必ず一番にするのは「電源の確保」なんです。

コードリールを確保し、コンセントを差し込み、配線したコードが動かないように養生テープで固定します。

「審判するのに電源なんて要るの?」と思う方も多いと思いますが、実は絶対に必要なんです。



ベンチからタイムアウトやメンバーチェンジを要求するブザー、得点を表示する電光掲示板、全プレーの成功率を入力する判定員のためのパソコン、審判最高責任者(JURY)がリプレイを確認するためのモニターなどなど

世界大会を含むVリーグ以上の大会では、電気が使えないと試合ができないんです。

その中の1つである「チャレンジシステム」は、ここ数年で一気になくてはならないものになりました。



ボールのイン・アウト、ボールタッチ、ネットタッチなど、審判の判定に対して異議がある場合、ビデオ判定を要求することができます。

そのためのビデオは、ネット上に2台、そしてコートの周りには何と10台も設置されていて、まさに四方八方から常に見られている状態です。

確かに、一瞬のプレーを人間の目だけで判定するには限界があるし、より正確な判定をするためには、このシステムはとても有効です。

試合によっては何度も「チャレンジ」の要求があり、審判員の判定が覆るケースも珍しくありません。



ですが、主審を務める多くの派遣審判の方々は「チャレンジされても、判定が間違っていても問題ありません。最終的にはビデオを観て、正しい判定ができればいいわけですから、みなさんは見えた通りに判定してください」と言ってくれます。

「もし間違えて判定してもOK。あとでビデオを見て確認し、正しい判定に変えられる」というのは、ボクたち審判員が受けるプレッシャーとしてはかなり減ります。

そんな中、以前来られた派遣審判員の方は違いました。



「確かにビデオの方が正確に判定できるときもあるかもしれへん。

でも、俺は最初からそんな気持ちで判定なんかせえへん。

自分の目を信じ、チャレンジの要求になんか負けへんわっていう気持ちで判定したい。

機械になんか簡単に負けてたまるか。」



この言葉は、ボクの心をバキュンと撃ち抜きました

以来、バレーの審判はもちろん、それ以外でも心のどこかで「機械になんか負けへん」っていう気持ちが顔を出してくることがあります。

いや、機械だけじゃなく「そんなものに負けてたまるか」っていう意地みたいなのが、ボクを突き動かしてることがよくあります。



今日からまた新しい一週間が始まります。

そんな今日も含め、今週も小さな勝負の場面がたくさん待っていますがありますが、この「負けてたまるか」っていう意地も大切にしながら乗り切りたいです。



そんなボクとあなたをつなぐ今日のしつもん

「負けたくないことは何ですか?」



きた@ 実は結構負けず嫌い(笑)

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