癖と私

人としぐさが似てくるっていうことがある。
コミュニティに属しているとだいたいあることで、好意のある人に対して起きるとかなんとか。
ミラーリング効果とかそういう話は置いておいて、私はそういう癖がたくさんある。

すぐ移るものがあれば、その人と会わなくなってから現れることもある。自然と移ったものもあれば、意識して真似することもあった。どれも共通して、不思議なことに、癖の主を憶えているのだ。

行為と記憶は結びつくこともあるので、そこまで稀というわけではないけれど、その癖をしている主を鮮明に思い出す。
私はたまに思い出しては、離れてしまった主である友人なり先輩なりの現在を案じる。まあ一瞬くらい。

振り返ってみると、笑い方が一番うつりやすい。3つくらいある。自覚したのが学生の後半なのでまだあるのかもしれない。
まさに哄笑があれば、口を押さえた笑い方。どちらもサークルの先輩。
あとスヌーピーのような上を向いた笑い方。こちらは会社の先輩。
最近またまた変化してきている。

笑うというような肯定的な行為にあたるものは見ていても気持ちの良いもので、うつりやすい気がする(あまり肯定的でないものを一度真似したこともあるが、一切自分に馴染むことがなかった)。

とにかく癖がうつることが私は好きで、それをちょっと楽しみにしている部分がある。

「自分」はいろんな人に影響されてできている。そんな話を耳にした記憶があるが、複数の中から身近で目に見えて影響を実感するのが私にとって癖だったのだと思う。
ただ仕草が自分のものになるのが好きなのかもしれないけれど、そういった理由もたぶんある。

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