わたしの好きな言葉

一目惚れでした。出会った頃からずっと好きで、使いたくても間違って使いたくない。迷って悩んで結局使わずじまいのこの言葉。それは、「〜かしらん」!
「かしら」もあるけど、私は「かしらん」が好きなのです。

初めての出会いは中学生の時です。遅めですね。
私は作文が苦手でたまに書き方の本を読んでいました。それは論文等の文章の読みやすさを考える本でした。そのなかの文の調子とはちょっと違う文字面で、すこし引っかかった感触があり、ここで完全に読む流れが止まりました。
幾度か「かしらん。」の部分だけ読んだり、ちょっと前までの文脈に沿って読んでみたり、ゆっくりとゆっくりと自分のなかに取り込もうとしていました。
そこで好きだという気持ちを感じました。

そうして「かしらん」と出会ったのです。

せっかくなのでどう好きなのか、意識して考えることにしました。

リズムというのでしょうか。「かしら」には言い切りの良さみたいなものを感じますが、「ん」があることでリズムを少しずらしているような感覚が私にはあるのです。
口にすると多分小さい「ん」くらいで、もしかしたら「佐藤」の「う」くらい存在は小さいかもしれない。それが文字にされると同じくらいはっきりとなった4文字が仲良く並んでいる、そこもたぶん良いなあと思っているところです。

さて、私は今後「かしらん」を使うことができるのだろうか。…多分ここで使うのだと思いますが、びびってできない私です。

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