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ゆずれないところです。

コロナで人との接触を避けるために自動車で移動する人が増えました。
それと同時に自転車に乗る人も増えました。
自動車は寒い時期も暑い時期も時間も自分の思うようになりますから使い始めるとなかなか公共交通機関には戻れないところがあります。
特に広島は車社会。飲みに行く時以外はほぼ自動車移動という人が多い地域でもあります。

コロナ前もひどい人はひどかったのですが、昨今、運転についてマナーというより自動車というものがどういう乗り物か理解に乏しい運転者を見かけます。
広島でよく見かける交差点の赤信号と右折矢印の組み合わせ、この時点で直進してくる車の多いこと。
赤信号で交差点侵入は当たり前、信号のない横断歩道で歩行者がいて止まらないのも当たり前。

そして自転車の乗り方もひどいものです。
交差点斜め横断、後ろを確認せず横断。
いいんですよ、自分は弱者だから、でも。
しかし、ヘルメットもなく、手袋も無い、その状態で少なくとも時速20キロ近くで事故にあうとどうなるか?
時速15キロくらいの自動車に巻き込まれたり跳ねられたらどうなるか。
いくらお金をもらおうが、いくら自分が弱者だろうが、半身不随になるのは自転車のほう、死に近いのも自転車のほうなのです。

そして、自動車の事は何も分からない、さらにいえばマナーもルールもよくわからない運転者が「ゆっくり走っているから安全運転」と周囲を確認することなくダラダラと走っています。

二輪車というのは、自動車よりも急には止まれません。
二輪車で急ブレーキをかけるとバランスがくずれ大転倒を起こすため、転倒しないように急ブレーキをかけるには技術が必要になります。
自動車にはABS(アンチロックブレーキシステム)が付いている事が「わかっていれば」無理なく制動距離を縮める事ができます。
しかし、普段より踏み込まないとならないし、ポンピングブレーキの衝撃はなかなか恐ろしいものなので止まれない、踏み込めない、という事も多いようです。

これと同じこと二輪車は、ポンピングブレーキを手動で行えなければ二輪車で真っ直ぐ止まることはできません。
最近の車種にはABSがついている車種もありますが、私の車種にはついていないので、急ブレーキの時にはポンピングブレーキをする事がありました。

走り出すのはアクセルを踏むなり、開けるなりすればいいのですが、これも、いきなり開けたりしませんよね。
曲がる時には適正なスピードに落として車線をトレースしながら曲がりますよね。
今どきの自動車、バイクはずいぶんと乗りやすくなりました。
技術が必要な二輪車も免許をとった30年前からするとずいぶん楽に乗れるようになりました。

日本の自動車会社は、簡単に壊れないように設計製造しています。
特に高速道路上で車両の不具合でエンジンストール、停止というのは禁忌です。
設計上はそのような事が起こらないように作られています。
日本車は外国車よりメンテナンスフリーのように思われていますが、10年乗れた、でなく、10年乗れる、を目指して作っているのです。
自動車にしても二輪車、自転車にしても機械というものは、メンテナンスをしなければ劣化して行きますし、環境、使用条件によっても劣化の幅はさまざまです。

機械というのは、手をかけてあげればそれに応えてくれます。
理解を深めれば不具合があった時に教えてくれます。
洗車は塗装を錆から守るだけでなく、足回りの砂がみやゴム製部品の劣化を防いだり、傷んだ部品の発見にも繋がります。
たしかに今すぐ、明日、事故に繋がる訳ではありませんが、何か起こる前に見つけることも可能です。

自動車を大事に思わない人は、大事に運転も出来ないと私は思っています。
そんな人が時速60キロで1トンもあるものを動かしているのです。
自動車の衝突基準はだいたい時速50キロです。
それで自動車に乗っている人の安全が守られるように作られています。
しかし、時速50キロで1トンもする自動車と壁や電信柱に挟まれた人間はどうなるでしょう?

アクセルとブレーキを間違えた、ハンドル操作を誤った、ブレーキをちゃんと踏めなかった。
自分は大丈夫と自分は知らないから自分は何もしなくても車は走るから、こういう言葉を聞く度に無力感に襲われます。
そういう言葉を発する人は、他人を大事にできない人だと私は思っています。
どんなに仲良くさせてもらっても、これだけは、ゆずれません。

たくさんの自動車やバイクが道路を走っています。
なくてはならない移動手段です。
しかし、いつ自分が他人の命を奪う事になるかわからない機械であるか、考えて欲しいのです。

軽く、言葉にすること、私は、いつも残念に思っています。

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