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神社参拝

中央学術研究所 橋本雅史

神社へお参りする方法に、特段、決まり事はありません。尊崇の念をもってお参りをしたいものです。参拝時の服装は、それなりの恰好(かっこう)がよいです。お宮参りや七五三のお参りなど、社殿内に入る場合は、スーツや着物など正装するのがよろしいかと思います。

私が神社参拝するときは、午前中、それも早い時刻に参拝します。まず、鳥居をくぐる前に一礼をします。鳥居は神社の外と中を分けており、ここからは神様の領域になります。

参道は、少し左右に寄って歩きます。真ん中は「正中(せいちゅう)」と呼ばれ、神様が通る道だとされています。参道を横切る時は軽く一礼をし、中央付近で神前に向き返って一礼して通り過ぎます。

鳥居をくぐると「狛犬(こまいぬ)」が出迎えてくれます。拝殿の前や参道の要所に左右一体になって配置されています。それは、邪気を祓(はら)い、神社を守護する意味があります。一般的に、拝殿に向かって右側に口を開けている「阿(あ)形」雄・男性がいます。左側に口を閉じて、さらに角を持っている「吽(うん)形」雌・女性がいます。男女の狛犬を併せて“阿吽”ですね。

そして、拝殿などに近づくと、「手水舎(ちょうずしゃ)」があります。ここでは参拝にあたって、水で禊(みそぎ)をして、身心を清めます。その作法は次のとおりです。

・  右手で柄杓(ひしゃく)を取ります。
・  水盤の水を汲み上げて、左手にかけて洗います。
・  柄杓を左手に持ち替え、水を汲み上げて、右手を洗います。
・  再び柄杓を右手に持ち替え、左手のひらに水を受けて留めます。
・  口をすすぎます。柄杓に直接、口をつけないようにします。
・  静かにすすぎ終わって、水をもう一度、左手に流します。

拝殿の前に進みます。二つの鈴が上に付いていて、荒縄が下に下がっています。男性のシンボルです。お賽銭箱は女性のシンボルで、「陰陽」になっているのです。

荒縄を振って鈴を鳴らします。“音切り”清めです。心を調えます。その後、お賽銭を入れます。参拝は、神様への感謝を伝える行為です。その上で誓いを立てて願い事をする場合もあります。

私は、数え年(満年齢プラス1)の数だけ一円玉を用意してお賽銭箱に入れています。“銭切り”“音切り”です。なぜ一円玉かというと、神様は“南面天子”。後天定位の南の九紫を先天定位に流しますと六白が廻座しています。六白は“白色のアルミニウム”の意です。白色のお金というと一円玉です。

お参りは「二礼二拍手一礼」(「二拝二拍手一拝」と呼ばれることもあります)の拝礼が基本作法です。神社によって、拍手の回数が異なる場合があります。例えば、出雲大社は「二拝四拍手一拝」の作法です。

神社に参拝したとき、瞬間的に周囲の何かが変化します。何人かで一緒に参拝したとき、それぞれ事象が違ってきます。鶯(うぐいす)が鳴くのか、烏(からす)が鳴くのか。途中で虫に刺されて、腫れあがってしまうのか。小さな、本当に見過ごしてしまうようなことですが、それに気がつくのか、つかないのか。積み重ねるうちに、瞬間的に感じ取る事ができるようなります。

私は、ほぼ毎日、わが家の愛犬コジローとの散歩で、午前5時前には氏神さまを鳥居の外から参拝しています。とても清々しい気持ちになり、鶯や雀が鳴くのを聞いています。時にはお話をしたりしています。

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