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週末の朝ごはん なす田楽

澄んだ高い空が、長い残暑からの解放を告げる。
私の絶好調シーズン、秋が近づいてきた。

エアコンの音のしない、心地よい朝を迎えた週末。お味噌汁の湯気が懐かしくなった。平日より少しのんびり作れるし、時間を気にせず食べられる。

まんまるく膨らんだかわいい信州なすを輪切りにして、フライパンでじっくり熱を通す。
焦がさず、崩さず、ふっくらと火が通る様を眺めながら、隣で根菜類を好きなように切って小鍋に放り込む。
気づけば鍋の端まで野菜で埋め尽くしてしまった。

田楽みそは旅行先で買ったくるみ味噌。
田舎味噌風の甘辛さが白飯にぴったり。

お気に入りの出汁パックと鍋いっぱいの根菜の山に、小さな厚揚げを加えて、水を入れてくつくつと煮込む。野菜から水分が出るので野菜より少し少なめでも大丈夫。

キッチンに近づいた息子が、
「いい匂い」と嬉しそうだ。私も嬉しい。

隣の炊飯器から湯気が上がり、ほかほかの白いご飯が炊き上がる。

それとちょっとだけ冷たいお水。お気に入りのミネラルウォーターにして、週末のスペシャル感を出してみた。(見た目はただの水だが、飲むと実に口福)

付け合わせには、我が家の冷蔵庫で長年スタメンをつとめるミニトマトと胡瓜の塩揉み。
胡瓜はできれば糠漬けにしたかったが、前の晩に仕込みを忘れてしまった。塩揉みは朝ごはんやお弁当の「あと少し」という時のピンチヒッターとしてかなり頼れると思う。

できあがりは普通の和食だけれど、湯気と香りに包まれて作りながらワクワクする。

秋の訪れを肌に知らせる心地よい朝の空気と、お米のほんのりと甘い香り、胡麻油で少し焦げたなすと具だくさんのお味噌汁の香りが相まって、思わず深呼吸。

大好きな豊穣の秋まで、もうあと少し。
楽しみで仕方がない。

:-)

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