手鏡日録:2024年4月26日
この四月、慣れない仕事であまりに楽しく、しかしやはり疲れてしまっていて、文章を書くどころではなかった。文章ばかりか俳句もずいぶん苦労したので、相当余裕がなかったのだと思う。
疲れた頭で風呂に入っていたら、『山賊の歌』が浮かんできた。
昔、小学校の音楽で配られた小さな歌集に載っていたのだが、授業で歌った記憶はない。いや歌集で知るより先に、父親が風呂場で歌っていたので知ったのだった。
父親は、およそ子どもが畏敬の念を抱くような特技を持ち合わせていなかった。折り紙は「くじら」とい