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男性オタク文化による、優しさ第一主義の非モテ拡大再生産をそろそろやめにしたい。

結論を書くと、男性向けラブコメギャルゲー系オタク文化は、誰もが持っていて、指標数値化できない、さらに誰もが自分は人より優しい、と誤解している部分を前提・核にしています。そして、そこを刺激して読者を満足させる、で、謎の優しさ理論にはまって現実からますます乖離していくという話です。



物語の魅力、感情移入とカタルシス。

物語の魅力は様々ありますが、その1つに感情移入とカタルシスがあります。主人公の気持ちに読者がよりそえるのか。そしてその主人公が紆余曲折の苦闘の末、どんなカタルシス結末を迎えるのか。

簡単に言えば、努力と根性と熱血が大事!と思う人は、そういう主人公の話が好きですし、クールが格好よくて知的なことが大事と思う人は、頭脳戦みたいな主人公や物語が好きって話です。その人の人間人生観が根っこにある訳です。自分と同じような人が活躍したり、自分にはないけど大事にする価値観=自分が憧れる人が活躍すると嬉しく楽しいのです。




男性向けラブコメギャルゲー系オタク文化の根底

男性向けラブコメギャルゲー系オタク文化の構図は、一見平凡だけど○○な主人公が可愛い可憐なヒロインに惚れられる、紆余曲折の苦闘の末、結ばれ大団円。ここでは、○○な主人公の感情移入させる部分に、優しさが入ります。優しい=モテる=正義。優しい自分はもてるはず!優しい寄りの自分はもっと優しくなればもてるはず!という心を刺激します。ほとんどの人が自分は優しい寄り!と思っているので、惹かれやすくて当然です。


ここには、2つの背景があります。

1、お金持ちな主人公や超イケメンの主人公だったから、この恋が成就した。だったら、誰も主人公のように金持ちイケメンじゃないので、感情移入できません。だから作者の商業的理由から、母数が多く勘違いが多くて、感情移入されやすくて売れる優しさが使われるという背景。

2、作者自身が、非モテで俺は優しいから本当はモテるはずなのに~~~という願望を少なからず投影している。


有名になりたい、売れたい、売れてお金が欲しいと思っているので、より売れそうなテーマややり方切り口に自然と皆がならっていく。そういう商業的理由で優しさが選ばれ、どんどん他の人がならっていき拡大再生産されていきます。その中には、多少作者の自己投影が含まれていると思います。恋愛に縁がなかったからこそ、空想の世界の中で、恋愛やオタク文化の翼を広げて、作者独自の男女観、異性観、恋愛観が醸成されていく。その空想と現実の橋渡し(感情移入の鍵)になるのが、誰でも手が届きそうな”優しさ”というキーワードになわけです。





拡大再生産をやめにしたい

読んでいて面白いことや売れていることが、そのまま現実で正しいとは限りません。売れているエロマンガやAVで描かれている内容は、現実的には正しくありません。非モテの人の願望である優しさが正義の世界も、現実的には正しくはありません。現実と空想を区別して作品を鑑賞していいます!!と誰もが思っていても、誰の心の隙間にもはいってきやすい優しさというキーワードなので、徐々に着実に心にたまっていくと思います。


現実とは違う認識を持ち続けていればいつか、現実との乖離で失敗します。さらに、どんどん売れたい作者が群がって新しくて派手で目立って深化した優しさ作品を開発改良していきます。優しさ第一主義はどんどん現実から乖離していくでしょう。例えば、エロマンガの内容が過激派手に深化していったように。ユーチューバーの内容が、過激派手に深化していったように。私もそういう風にすればいいのかもと、真に受けていけばどんどん現実から離れるばかりです。


シンプルに言えば、オタク文化は架空のものだからと百回繰り返してから、向き合う位がちょうどいいと思います。あるいは、オタク文化を捨てて現実に何度か立ち向かってみて、ダメなら帰ってくればいいのではないでしょうか。思春期にオタク文化に浸ることは、あまり好ましいと思いません。



追記(2022/12/16)

現実と立ち向かえっていっても、異性にもてる(好感をもってもらえたり、いい感じになった)ことなんかないよ。好かれる、もてるとか、いい関係になるって全然わからない!! そんな方で、興味がある方は、モテの原理原則、男女のモテ構造の違い等について記事を書いたので、そちらも良ければご覧ください。


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