デジタルで漫画を描きたい

四十路も後半にさしかかった私が液晶タブレットを買いました。
ワコム製シンティックプロ16。プロ御用達の代物らしいです。

元々使っていた富士通のウィンドウズ7のパソコンと相性が悪く、パソコンまで新しいものを買ってしまいました。しめて50万弱。
旦那には狂気の沙汰だと笑われました。

デジタルで漫画を描きたい。
この年でも明らかにデジタルで描かれた漫画を読むとその魅力に惹きつけられたのです。

昨年、公募で出した長編小説。
頭の中に浮かぶのは文字の羅列ではなく、漫画の画。
でもそれを描くとなると、相当の画力が必要なのは安易に想像出来ました。

難しいから諦めていいのか?
難しいからと言って、文字にしようとするのは小説に対しての冒涜ではないのか?
漫画も小説も同じぐらい難しい。
それは長編小説を書き上げないと理解出来ない事でした。

人はいつか死ぬのです。
それなら妥協した生き方をしてくすぶり続けていたら化けて出てしまうでしょう。それなら、後悔のない生き方をしたい。
そう思って、液晶タブレットを買いました。

その前にやらなければいけない事があります。
漫画のストーリーを練る事です。
そこも苦手だった私が自分でも驚くほどの進歩がありました。
小説を書く上で頑張ったプロット作りの力です。

漫画は作画の華やかさが目につきがちですが、ストーリーあっての作画です。その力は作画とだったら、五分五分の割合で必要じゃないでしょうか。

私は夢中でネタ出しからプロット、そこから脚本、絵コンテと手順を踏んで練りました。楽しい。想いが形になっていく。

そして、更に苦手だったネーム、コマ割り。なんとか形にしました。
でもこれは作画力がどれくらいか分からないで練ったから、現実的なネームではないでしょう。

急がば回れ。
私はSNSのPIXIVを利用しました。
SENSEIという作画の講座です。基礎から学びなおそうとしたのです。

まず、人体。そこから背景。それぞれ基礎を学んで応用します。
買ったばかりの液晶ペンタブで課題をこなしていくと手応えを感じました。

ソフトはクリップスタジオです。
こんな便利なもの、若い頃にはありませんでした。
でもあくまで大切なのは基礎の基礎。デッサン力です。

学生の頃、美大に行く為、漫画を描く為に培ったデッサン力の復活を頑張りました。どうやって描けない絵を描くか。その粘り方だけは忘れてませんでした。才能が無い者は粘って描くしか無い。10代の頃の私が画塾の先生、私より遥かに上手い友人達から学んだ事です。

今は背景の基礎を学んでいます。デジタルが無かった頃、ケント紙にロットリング、と言う世界でした。今は直線ツールで定規も無しに真っ直ぐな線が引けるのです。便利な世の中になったものです。

こんな年だけどこんなに夢中になれる物があるうちは、まだ青春、と思っていいかな、なんて思っています。人は何歳になっても夢を諦めないでいいですよね?

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