ケンタッキーダービー史上初の1位入線馬の降着の結末

現地時間5月4日の夕方、アメリカ合衆国ケンタッキー州のチャーチルダウンズ競馬場にて、アメリカ3冠レースの1冠目、第145回ケンタッキーダービーが行われました。

道中で逃げを打ったマキシマムセキュリティ(Maximum Security)が逃げ切って1位入線を果たしたのも束の間、他馬の陣営からの異議申し立てによる約25分にも亘る審議が行われた結果、マキシマムセキュリティは4コーナーで外側に斜行して他馬の進路を妨害したとして、17着に降着。

フラヴィエン・プラ騎手が騎乗して2位入線のカントリーハウス(Country House)が繰り上がって優勝を果たしました。

1位入線馬の降着は、ケンタッキーダービー創設以来145回目にして初めてのこと。

わたしもツイッターのトレンドに"Maximum Security"が上がっていたのを見てザックリと確認しましたが、ツイートした誰もが落胆、失望、怒りを発露している印象でした。

そして、「Maximum Securityこそ真の勝者だ」とのツイートまで見られました。


日本生まれの馬として初めてケンタッキーダービーに出走したマスターフェンサー(Master Fencer)はジュリアン・ルパルー騎手が騎乗し、道中最後方追走から、最後の直線で外から末脚を伸ばすも及ばず7位入線、繰り上がりの6着でした。

どれだけ斜行して他馬に不利を与え、失格・降着に至るかどうか、採決委員も人間ゆえ、匙加減が非常に難しいために、ましてや観客のお金が賭けられている中でのことなので、誰にとっても納得のできる結果にはならないにしても、非常に後味の悪い結末となってしまいました。

その点は、日本の競馬とて幾度も見せられてきたことです。

今回のケンタッキーダービーの降着は、「公正競馬」を標榜する(嘯く)日本競馬にとって、とても別次元の話ではないのです。

さて、2冠目のプリークネスステークス、3冠目のベルモントステークスにかけて、今回の降着の件が如何に影響するのでしょうか。

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