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シンガポール編②バク転?バス停?バクテー!


あなたが世界一好きな食べ物はなんですか?

母の得意料理や、日本海の新鮮なお寿司、行列の絶えないラーメンなどもさしおいて、間髪入れずに答えるのは、「ソンファのバクテー!」である。

バクテーは、漢字で「肉骨茶」と書く。マレーシアとシンガポールのローカルフードで、お茶ではなく、柔らかく煮込んだ豚肉のスープだ。マレーシアは醤油が強い「黒のバクテー」、シンガポールは胡椒たっぷりの「白のバクテー」とに分けられる。どちらも漢方薬とハーブの薬膳料理である。

わたしは、断然「白のバクテー」が好きだ。いや、私の人生でいちばんを誇る料理なのだから、好きなんてもんではない。2018年、最初の期待など遥かに超えて、あまりの衝撃に、白目を剥いて後ろ向きにひっくり返りそうになった。


味覚と嗅覚を強く刺激され、脳は覚醒して光が飛び交った。身体の芯から熱くなり、力がみるみる湧いてくる。なんと両手が発光している!あぁ、両足も。服の上からでも、自分が発光しているのがわかる。私の瞳は、黄金のスープが反射して爛々と輝き、金色の涙があふれ出た。こんな料理は初めてだった。(まぁ、大袈裟に言えばそんな感じってことよ!)でもマジで泣いた!

長時間コトコトと煮込まれた肉はホロホロと口で溶けていく。皮を剥かないままのにんにくは、じっくりと蒸されていて、やわらかくて甘ーい。あっという間に飲み干してしまったスープは、なんと無限に注ぎ足してくれるのだ!


それから5年、ここにまた来てしまった。ソンファのバクテーは、当然勢力を拡大し続け、13店舗まで増えた。私は怖かった。最初の感動に勝るものはない。期待しすぎて、落胆したくない。あぁ、30年後に来るべきだったかしら、と悔やんだりもした。しょうもないよね!

大行列に並び、5年ぶりの再会。これよこれ。あなたに会いに、わざわざこんなところまで来たのよ。彼は私を裏切らなかった。彼になら裏切られてもいい、期待しすぎてしまった私が悪いの、あなたは何も悪くない、そんな言葉をかける、待ち時間の練習は、まったくの無意味だった。

そんな、私を虜にしたバクテー、お値段たったの500と85円!せっかくなら贅沢しちゃいたい、そこのあ、な、た!数量限定のプレミアムロアンリブスープも、驚きの低価格!1000と60円でご提供いたします!

さらにさらに!定番のメニュー以外にも、豚の肝臓、レバー、ヒレ、胃袋を、スライスした魚を使用したスープなど、メニューも充実!もちろん、ご飯に揚げパン、消化吸収を助ける中国茶も7種、ご用意がございます!なーんと!お電話で予約を受け付け、ません!今すぐ、航空券をご購入ください!早い者勝ちですよ!

ハッ🤯今、誰か乗り移ってた?

それでね、空港にも分店があるから、なんと1日で3回も食べちゃったよ(笑)ほんとに何回食べても飽きない。お店の味が再現できる、スープの素は10袋で22S$(約1,800円)。お土産に買ってみたけど、あたりまえだけど、感動はできないね。もちろん美味しいけどね。まだ残ってるけど、誰か食べてみる?


それよりさ、シンガポールに食べに行ってよ。わざわざシンガポール経由で、空港で食べて、タイとかベトナム行っちゃうほどの価値があるよ。

もちろん、シンガポール観光もいいね!

安全だし、便利だし、美しいところ。マーライオンや超大きな植物園、インド街、中華街は5年前に行ったから行かなかった。今回はイスラム通りへ。


空港がとにかく大きくて、楽しいの。一日中、空港にいても飽きないくらいに。新しい国だけど、私にとっては大切な国の一つだなぁ。こんな体験をさせてもらえたのだから!老後はシンガポールだな😆イメージ大切!再見!また40年後!

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