マガジンのカバー画像

Portrait Works

108
モデルさんのポートレート撮影
運営しているクリエイター

#shay

SHAY@葛西臨海公園

曇り空の海辺。 ストーリーの内容も覚えてないし、具体的にどのシーンというのも思い出せないけど、このとき僕の頭の中では映画「男の女」の海辺がイメージされていた。 アヌーク・エーメが美しい映画だった。残っている印象はそれだけかな。あとはあの有名なテーマソング。 特定の映画のシーンを追想する、それはまるで眠っている間に見た夢を思い出すような感触。 今、目の前にある現実の景色を、夢のような色合いで塗り替える。写真ならそれができる。 夢見るように写真を撮りたい。

Pure

自己顕示欲とか、承認欲求とか、それらの欲を満たすためには結局のところ他者の力を借りなければならない。そしてそれを満たすことを目的にしてしまうとブレてしまうか、極度に他者に対して操作的になってしまう。 そういう態度とは無縁でありたい。ならばピュアでなければならないな、と感じた。 ただただ自分が良いと感じた情景を写す。それは人に見てもらうことが前提だけど、どう感じるかは見る人の自由だし、その自由を制限したいとも思わない。 極論、僕以外の誰一人「良い」と感じなくても、僕だけが

SHAY@丸の内 Vol.2

きよひこさんの撮影が一番素の笑顔です! SHAYちゃんに今回のデータを送ったらそんなコメントを貰った。信頼関係ができたのかな、ということは素直に嬉しい。かれこれもう6回目だしね。 「モデルの魅力を引き出す」ということを語るポートレートカメラマンは多いけど、正直僕にはその意味がよく分からないし、僕にそんな能力があるとも思えない。 人の写真を見て「モデルの魅力を引き出してるなあ」と感じたこともない。僕にはそういう感性が欠落しているのかもしれない。 僕の頭にあるのはいつだっ

SHAY@丸の内 Vol.1

何度でも言うけど、SHAYちゃんは面白い、絵になる、撮影に対して真面目、というところが素晴らしい。そして何より、彼女は被写体として既にプロフェッショナルだ。 これは被写体として大きなアドバンテージだ。プロの世界を知っている。プロのカメラマンが自分をどのように撮るのかを知っている。 この記事は写真のモデルではないけど SHAY ちゃんが写ってる。 なのに驕ったところが全くなく、ポートレートという世界はそれはそれで新しいチャレンジとして真摯に取り組んでいる。 もし僕がSH

SHAY@六本木

これで4回目となるSHAYちゃん。4回も撮ってるのは彼女だけ。それだけの価値があるモデルさんということだ。 てっきりヒルズ方面で撮るのかと思ったら受付場所はミッドタウンガレリア内だった。 ミッドタウンなんてビルボードのライブで数回足を運んだ程度で土地勘が乏しい。少し早めに行ってロケハンした。寒かった。そして人が多かった。 毎度、モデルさんに珍妙な指示を出すことで定評のある僕だけど、今回は「頭の中に自分の好きな曲を流して、そのPVの主人公になりきって」という指示を出してみ

ポートレート考(1)

被写体が人間であるからこそ写せるものがあるんじゃないだろうか。などということをよく考えるのだけどうまくまとまらない。 時間も温度も空気も写真には写せない・・・本当に写せないだろうか。 キラキラした笑顔もかっこいいポーズも悪くない。そういう写真が嫌いなわけでもない。でも人間はお飾りの置物じゃないし、何より「もう二度と訪れない"今"を切り取る」道具を使って、後から再現できそうな「絵」を撮ることに余り意義を感じない。 だから美しいポーズで、美しい表情で、じっと止まってはいチー

SHAY@Studio Ecolo Ground

これでトータル三度目の撮影となるSHAYちゃん。 なんか SHAY ちゃんには思い入れがあるというか、応援したくなる。こういうのを「推し」っていうのだろうか。別に握手してほしいわけではないけど。 ハーフ特有のルックスのアドバンテージだけのモデルじゃない。何しろ人柄に好感が持てる。 少なくとも僕にとって、モデルは見栄えが良ければそれでいい、という存在じゃあない。かれこれ10人以上撮影してきてつくづくそう思う。一緒に仕事をする仲間、という感覚。「この人と一緒に仕事をしたい」