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陶芸のつくり手の皆さんへ

みなさんこんにちは。

今日のnoteは、陶芸というジャンルでものづくりをしている方に広く読んでいただきたいなと思って書いています。ぜひ最後まで読んで共感していただいた方はシェアなど拡散していただければ嬉しいです。

1.コロナの影響による陶芸の作り手の状況

さて、コロナの影響で世界中の方が大変な思いをしていますが、陶芸の現場でもその影響は大きく、個展や陶器まつりなどのイベントが相次いで延期や中止。小売店などの取引先業者からの注文もストップという状況が続いています。

ちなみにうちも5月以降の受注はほぼ真っ白という状態になっています。笑うしかないです笑

ただ、陶芸という仕事は賞味期限がないので、売り先は決まってないけど次の展示会のために作品を作り溜めておこう!ということができたりします。なので、うちもそうなのですが、注文はないけれどいつか収束するであろう未来のために今はひたすら作っている、という方が多いのではと思います。

さすがに夏の個展はあるだろう。いや、秋の陶器まつりは大丈夫だろう。と楽観的に考える方もいれば、もしかすると来年までイベントや展示会がずっとできないのでは。。と不安に思っている方もいて、もちろん未来がどうなるかなんて分かりません。

ただ一つ言えるのは、事態が収束しない限り、陶器まつりなどの大規模イベントはもちろん、展示会などにたくさんの人を集客するということもかなり難しいということです。

つまり、しばらくはリアルな空間でものを売ることがかなり難しい状況が続くことが予想されます。

2.ネットの世界は生きている

リアルが難しい状況の中で、生きているのはネットの世界です。もしかするとみなさんの中でも、すでにネットショップを作ろうかな?なんて考えている人もいるかもしれません。いや、むしろそう思うことはとても自然なことだと思います。

今、ネットショップを作りたいと思えば、BASEやSTORESなどを使えば、かなり簡単に、そして無料で作ることができます。しかもかなりおしゃれなサイトが。

ただ、簡単に、と言っても普段ネットに慣れてない人には結構大変な作業です。個人的なイメージですが、陶芸をしている人にはネットが苦手な人が結構多い気がします。むしろそういう人だからアナログの極みとも言える陶芸という仕事を選んでやっているのかもしれません。

また、個人でネットショップを頑張ってつくったとしても、実はそこから先の「集客」がかなり大変です。これは僕自身もトキノハのネットショップを5年前からやっていてかなり苦労してきました。

作るのは簡単だけど、それだけだと誰もこない砂漠の真ん中にお店をオープンするのと同じことで、そこで売るのはかなり厳しいです。

3.作り手が集まったらどうだろうか?

そこで、ちょっと考えたのが、

1人では厳しいけど、30人集まったら単純に30倍の集客力になるのでは?

というアイデアです。誰でも思い付きそうなめちゃくちゃ単純なアイデアです。

そのアイデアを今膨らませていて、実はすでにそんなサイトがそもそも作れるのか、いくらくらいで作れるのか?を業者さんに相談して見積りもしてもらいました。

結論から言うと、サイト自体はできそうです。ただ、それなりの安くない金額がかかります。

そこで、陶芸の作り手の方に聞きたいのですが、

もしそんなサイトができたら興味ありますか?

それが今回のnoteで僕が陶芸の作り手の皆さんに聞きたいことです。少しでも興味があるかな。という方は続きを読んでもらえればうれしいです。

4.作り手は1人1つのネットショップを持つべき

少しだけ自分の話を少しをすると、トキノハは2015年からネットショップを始めました。

当時はつくり手の多くが陶芸でネットショップなんて。という感じで、割と冷たい目で見られながら始めたのを覚えています。

ただ、そこから5年経った現在ではトキノハにとってネットショップは売上の一部を担う心強い存在になりました。今のコロナの状況下においても、オンラインでの消費は全く落ちておらず、いやむしろ上がっている状況です。そしてこの状況はコロナ収束後にも続くのはではないかと予想しています。

そんなこともあって、僕は今後の作り手の生き方として、作り手は1人1つネットショップを持つべきだと思っています。どれだけネットショップに比重をかけるかは個人の考え方だと思いますが、とりあえずどんな形であれ、自分の力だけですぐに販売できる場所があるのが大切だと思います。

取引先との関係性があり、色々と難しい事情もよく分かります。ただ、「取引先との仕事」と「自分自身での販売」は必ず両立できます。作り手と取引先の関係はこのコロナのタイミングでいろいろなことを考え直す時に来ている気がします。

5.サイトに出店してもらいたい人

では、具体的にどんなサイトにするかですが、まずサイトに出店する人は、以下の条件で考えています。

1.陶芸のつくり手であること
2.本業が陶芸の人(副業など趣味の延長でやっている人でないこと)
3.自身のSNSを持っていること(できればinstagram)

他の条件は基本的にはなしで考えています。すでに自身のネットショップを持っている作家さんやつくり手さんの出店も大歓迎です。

2.の本業かどうかですが、他の手作りの物を販売しているサイトを見ると、趣味で器を作られている方が多数販売をされているのを見かけます。今回僕が作りたいサイトでは、それとは違って、陶芸のプロが販売しているサイトにしたいので、こういう項目を入れました。ただし、プロかどうかの線引きはかなり曖昧なので基本は自己申告制です。自分の仕事の欄に「陶芸」という項目を書けるかどうかが基準になるのかなと思っていますが、ケースバイケースで考えます。

3.自身のSNSを持っていること。についてですが、出店をするのに合わせて今からつくるのでも全然問題なしです。基本的に自分でネットショップをやるからにはinstagramを持っていて少しでも発信をしないと販売は難しいのでこの項目も付け加えました。instagramについても最低限のノウハウは教えられるかと思います。

出店者さんは自分自身のネットショップを1つ持ってもらいます。そこの中で何を売るかは基本的に作家さんの自由です。自分で写真を撮って、自分で文章を書いて、掲載してもらいます。

6.ネットショップが大変だと思う3つの原因

おそらく、作家さんがネットショップの開設に踏み切れない原因は3つあるのではないかと考えています。

1.初期コストがかかる
2.ノウハウがない
3.受注・発送・問い合わせに時間をかけられない

これに対して、今回のアイデアは次のように解決しようと考えています。

1.サイト開設をトキノハが行う。つまり初期コストはトキノハが全て負担
2.トキノハのネットショップを運営している僕の弟が、トキノハのネットショップの運営で培った経験を元にノウハウを伝える
3.発送伝票や問い合わせの窓口をトキノハで代行

この3つの解決策で、かなり楽にネットショップが開設できるのではと考えています!

特に、2のノウハウの部分は、同じ作り手目線で伝えられることも多いかと思います。写真の撮り方やテキストの書き方、そしてinstagramの活用の仕方などもZOOMなどのビデオ通話を使ってできる限り寄り添っていきたいと思っています。

3.の伝票発送や問い合わせ窓口については、まだ具体的にどうするかは未定ですが、ここが大変だと思っている方やそもそもプリンター持ってない方などもいそうなのでできるだけ負担を減らす工夫ができればなと思っています。

7.サイトのイメージ

サイト全体的なイメージでいうと、あまりにも規模が違いすぎますが、楽天ショッピングモールをめちゃくちゃ小さい規模にして、出店者さんを陶芸の作り手に特化させる、という感じです。

運営費用としては、いくつかプランを用意して、例えば月々980円の固定費と、売上の15〜25%とかをいただく、というようなイメージで考えています。初期費用はなしの予定です。普段の作家さんと小売店との取引の掛け率は40%程度が手数料としてかかっているかと思うので、作家さん自身で運営する分、最低でも半分くらいの手数料にはしたいなと思っています。

ちなみに掛け率とか陶芸の流通のお話は昔書いた以下の記事をよければ読んでください。


8.最後に

とりあえず、今回のこのnoteを読んで、作り手さんから興味がある!という声が集まれば本気で動いてみようと思っています。

スタート時点での目標は30店舗。それだけ集まればそれなりにネットショップとして勝負できる気がします!最低は15店舗ですかね。15店舗集まりそうになければ潔く撤退します。

ちなみに、今の時点で少なくとも「トキノハ」は出店します。なので残り14店舗ですね。

そもそもトキノハにとってこのサイトを作るメリットは?むしろ怪しい。という人もいるかと思うのでちゃんと言いますが、僕としても、このサイトをボランティアではなくビジネスとしてしっかり運営したいと思っています。

ただ基本的には、そんな簡単に儲かるほど甘いわけじゃないです。初期投資を回収できるまでに1年くらいかかるかもしれませんし、数年経っても回収できないかもしれません。

嘘くさいですが、割と本気で、こんなときだから同業者で力合わせようよ!というのが本気で一番強い思いです。そんな人助けが、うちにとってもビジネスになればそんなに最高なことってないな。というのが本心です。

これからの作り手は、自分の身を自分で守る。すなわち、自分でつくったものを自分で販売する力をつける。というのが益々大事になっていくと思っています。このサイトがそんなことのきっかけになれば嬉しいです。

あ、まだ構想中ですが、このポータルサイトが出来上がったら、その中でオンライン陶器市とかもできると思うんですよね。渾身の作品以外にもちょっとしたB品とか、注文の品の残りとか、いわゆるふだん陶器まつりとかに出品しているような物を売ったりできるのも自分自身のサイトを持つメリットの一つです。もちろん、そんなものがネットでたくさん買えるようになれば、買う側の方にとっても嬉しいに決まっています。

ということでぜひ皆様ご意見ください。ご意見はこちらのnote内のコメント、トキノハのfacebookトキノハの問い合わせフォームよりお願いいたします。

トキノハの清水大介でした。

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