アルコール依存症~スリップしてばかりで・・・と悩む人へ

重度アルコール依存症者の kiyopi です。

アルコール依存症と診断されても、どうしても断酒が出来ない、続かないと悩む人は沢山います。

僕がそんな人達に共通していると思うのは、断酒に固執し過ぎる、医師なのに悩みに耳を傾けずあしらってきたり薬だけで抑えようとしかしない医師を信用し過ぎる、薬を信用し過ぎ・頼り過ぎる、自助グループや断酒継続者は正しい、凄い、絶対だと思い込んでいるという事です。

自分を分かっているという固定観念が強く、深く理解しよう知ろうとしなかったり、自分で考える事をしなかったり放棄してしまっていたり、既存にない考え方を否定したり受け入れようとしなかったりします。

そんなに既存のアルコール依存症治療プラグラムや医師、薬、自助グループが正しく確かなら、何故あなたはスリップを繰り返して回復に向かえないのか?疑問に思わないでしょうか?

今回はそんな人たちに向けて考え方や視野、視点を広げ、自分に合ったアルコール依存症との向き合い方に気付くきっかけになるような僕からの質問を並べてみます。


質問

・失敗してばかりなのに何で断酒にこだわるの?
・回復するには本当に断酒しかないの?
それを信じ込んでいる自分なだけじゃないの?
断酒がそんなに確かな方法なら何でスリップするの?
何で心の問題は解決しないの?
断酒しても何で生き辛い、息苦しい、面白くなくてつまらない、生きていたくない、死にたい現実は変わらないの?
そうなのだと洗脳されてると思わないの?
・本気でお酒を辞めたいの?
・何でお酒を辞めたいの?
・本当にお酒を辞めたいの?
・お酒より心が苦しいんじゃないの?
・何でこちらの全てを知ってる訳でもない医師を信用するの?
「体調どう?」「夜は眠れる?」「気分の浮き沈みは?」「変に怒れたりは?」「薬は効いてる?」たった2分程度の質問するだけの医師のどこを信用できるの?
・そんなに薬って完璧?治ったの?変わったの?
・自助グループの人は間違ったこと言わないの?
・参考になるのなら何で自分は失敗するの?
・自助グループに参加したら絶対に断酒できるの?
・何で自助グループで言われる格言や名言を鵜呑みにするの?自分に合った内容なの?
・自分の事を分かってるのなら何で断酒に失敗するの?
・自助グループに参加すると楽になるのは、断酒の継続になってるのなら、自分の中のどんな欲求が満たされてるの?
・何で自分の中の問題と向き合わないの?
・何で外に、人に答えを求めるの?

これを知っておいてください

・依存症治療プラグラムはアルコール依存症者全般に共通の万能な回復プログラムではなく、むしろ飲酒コントロール障害者専用プログラムだと思ってください。
・断酒は生きていくための手段であり、回復法ではありません。
・医師は治してくれる人ではなく、状態を判断し薬を処方する人です。
・薬には治す効果はなく、症状を抑え緩和するものです。
・自助グループは絶対な存在ではありません。
会場によっては単なるしでかした事の披露会であったり、同感の場であったりします。
孤独感を埋めるためのコミュニティーとしての側面がありますが、参加する中で何に気付き何を学ぶのかは自分次第です。
メンター的な人がいる会場は極々僅かな会場だけです。
・アルコール依存症になる程お酒を飲んできたのは自分自身ですから、答えは自分の中にしかありません。
・こうすれば誰でも絶対に断酒できる方法なんてものはありません。
・人それぞれアルコール依存症になった原因も過程も違えば、何に悩み、何に苦しみ、どんな欲求を抱えているのかも人それぞれ違います。
人の意見は人の意見であって参考でしかありません。
ただ『その人にとっては』というのが前提であるだけです。
否定や批判するのも押し付けるのも違います。
その人の何が満たされたのか、その裏にどんな欲求があり、どんな苦しみがあったのか?そこが重要です。
・自分は自分で思ってるよりも遥かに僅かしか自分の事を知らないし分かっていない。
・アル依という病気のせいにしたり、脳のせいにしたり、お酒のせいにしたり、酒造メーカーや販売店や飲食店のせいにしたり悪く言ったり、取り締まらない法律・政治・政治家のせいにして悪く言ったりするのは自分の中の問題から目をそらした責任転嫁行為。
私のせいじゃないと思いたい故の自己正当化のための自己憐憫。
・飲酒者を悪く言ったり見下したり可哀そうに思ったり、アル依者の事件や事故を悪く言ったり啓発するのは、自分の中の『今の自分は違う』『認められたい』『受け入れられたい』という欲求の表れ。

今回は苦しんでいる人にとっては、かなりキツイ内容となりました。
人によっては受け入れたくないし受け入れられないと思います。
でも、既存の考えに疑問を持ってみなければ、違う方法も視点も視野も見つかる事はありません。
外にばかり答えを求めて頼っても、自分にとっての答えは自分の中にしかないのだから、自分の中にこそ目を向け自分を考えなければ自分に合った答えは出ませんし何も変わりません。

僕が13年アルコール依存症(常飲を含めれば23年)で苦しみ続けて、入院も経験し断酒するようになって出てきた気付きと答えが今回の内容です。

疑ってみたから、いったん信用するのをやめてみたから、自分の中にこそ目を向けたからこそ見えたものです。


今回は以上です。
参考にして頂けたら幸いです。

あなたの断酒が楽になりますように。
ご家族様の消えない苦しみが少しでも軽くなりますように。

最後まで読んで頂き有難うございます。


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