見出し画像

【読めばラグビーが楽しくなる】シェイプに関する考察#02 シェイプの重要性編

シェイプに関する考察、第2回のテーマは、「シェイプの重要性」です。

第1回の最後で触れたように、僕はこのシェイプの攻防が試合を観るうえで重要であると考えており、注目しているポイントです。

よろしければ第1回の記事もご覧ください。

まずシェイプとは9シェイプ、10シェイプ、12シェイプからなります。

図の場合、スクラムハーフ(9番)からパスを受けるユニットを9シェイプといいます。
同様にスタンドオフ(10番)からパスを受ける場合は10シェイプ、インサイドセンター(12番)からパスを受ける場合は12シェイプといいます。

今回は9シェイプに注目します。

攻撃側は、9シェイプの先頭の位置(本記事では”1番”とします)の選手を自由に設定することができます。
FWの体の大きい選手や、パスのうまい選手をこのポジションに配置し、相手防御の突破を狙います。

防御の厚いところなので簡単ではないですが、例えば攻撃側の選手のフィジカルが防御側を圧倒していて、攻撃側の前進が続くと仮定しましょう。

この場合、攻撃側は9→1の1回のパス、もしくは9→1→2もしくは3の2回だけのパスで、ボールを前に進めることができます。
パスの回数が減れば、それだけミスのリスクが減り、プレーの継続につながっていきます。

またこの陣形は選手間の距離を近く保つことによりボールキャリアに対して素早いサポートができるので、防御側は容易にボールを奪えません。

前進が継続されると防御側はポジショニングが遅れ、タックルに巻き込まれる選手も増えていきます。
これにより攻撃側の前方および外側にスペースが生まれます。
攻撃側はプレッシャーの低い状態でプレーすることができます。

つまり防御側は9シェイプで簡単に前進を許すと、一方的に攻撃側のやりたいことをやられてしまうのです。

この状態が続くと相手の得点を防ぐのは困難となります。
攻撃側は優勢に試合を進め、勝利の可能性がぐっと高くなるでしょう。

このような観点から、シェイプの攻防はラグビーの試合においてとても重要な要素だと僕は考えています。

そのため僕は試合を観戦する際

① 攻撃側が9シェイプで前進できているか。
② 防御側は前進を阻止できているか。

この点ににまず注目するようにしています。

もちろん拮抗しているチーム同士の試合では、お互いにそう簡単に前進はできません。
その場合攻撃側には、前進するためのスキルや工夫が求められます。

また、10シェイプでの突破を狙い、そちらに主力選手を配置するなど、チームによっていろいろな工夫がみられます。

だからこそ、このプレーを紐解くことが現代のラグビーを理解することにつながっていくと思います。
きっとこれまでと違った視点でラグビーを観戦することができ、各チームの狙いやプレーの意図もわかってくるでしょう!

第2回はここまでです。次回のテーマは「防御側の対策」です。

それではまた明日^^






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?