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わたしの、裸の心

髪の毛一本、0.1ミリらしい。

とてもとても細い。実感わかないくらい細い。
でも、髪の毛一本ズレたり、不要な場所にあったりするだけで全体がおかしくなる、結果アウト・・・わたしの仕事って、そんなところがある。会社に行くけど、実際は手元のノートパソコンが、わたしの仕事場だ。

スプレッドシート作ったり、プレゼン資料のスライド作ったり。

正解

を出すのがわたしの仕事。

正解って、どこにあるのか、わからないのだけど。

アウト、セーフがはっきりしてる。

会社の帰り、ドラッグストアに立ち寄って、オーラルケアグッズを2つ。レジへ行き、スマホ(交通系IC)決済しようとしたら残高不足で赤くなりビーと鳴った。あわてて「現金で」と財布をひっぱりだし、千円札をつい目の前のレジ係の人に差し出してしまった。「器械に入れてください」と言われた。わかってるのに、恥ずかしい。つい、千円札を平たく入れるのにまごついてしまった。
慣れてないお年寄りみたい。恥ずかしい。

あわてて店を出たけど、これも「髪の毛一本の間違い」だなあ。

会社でも、ドラッグストアでも、「間違い」が許されない。

なんか、テンション上がりっぱなし。

このまま家に帰っても、狭い部屋でスマホでネトフリ観るのがオチで、スマホというのも、「髪の毛一本の間違い」が許されない世界だなあ。いまいち、乗れない。でもテンション下げたい。

映画もいいけど、事前に席予約しなきゃいけない。「髪の毛一本の間違い」が許されない世界は同じ。

レストランや居酒屋に女一人で行くのは抵抗ある。考えすぎ、と言われたりするけど、わたしはイヤなのだ。行ったとしても、「こちらのお席で」と、狭い空間をあてがわれるだけで。

でも、この上がりっぱなしのテンション、どうにかして下げたい。

そんなとき、わたしはお気に入りのカフェへ行く。

そこはグリーンがいっぱい。

一番のお気に入りはヨギボー席。

イメージです。実際のカフェ写真ではありません

ヨギボーに寝っ転がって、お絵かきする。

客一人ひとりにスケッチブックとクーピーペンシル12色の缶が渡される。メニューより先に(笑)

「お好きに使ってください」

寝っ転がって天井に見える緑を描いたり、自分の思ってるパンダちゃん描いたりする。あまりにヘタで、自分で笑ってしまう。

でも、この時間と空間が好きだ。

髪の毛一本のミスを言われないからだと思う。
この時間と空間の中にいる自分が好き。

あいみょん『裸の心』。

恋の歌だけど、でも、髪の毛一本のミスが許されないデジタル社会に疲れたみんなが求めているのが、「裸の心」じゃないかな。わたしは自分の裸の心を好きでいたい。

だから、この、グリーン&カフェに行く。

帰りは、お絵かきしたページを自分でピリッと破いて、お土産に持って帰る。

わたしの、裸の心が、あるから。

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