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移動とその速度がニーズを生み出す

起きたらドイツ語がスラスラ読めた。147ページ。

コンラート・ローレンツ『行動科学者が観る世界〜論文集』。

ローレンツは夫婦そろって大変な変人(笑)。
ノーベル生理学・医学賞受賞している。

1979年10月21日旭屋書店、720円

タネを明かせば、この本、阪大人間科学部3回生の秋(1979年10月)、一度読んでる。

読んだ内容を思い出しただけなんだろう。ここんとこ、特別ドイツ語勉強したわけじゃないから。たまたま書斎行って発見、開いた、というだけ。

ローレンツがこの論文集で言いたかったことは;
生物は生まれついての能力だけではなく、相互の行動がもたらす作用によって個体の行動自体が変化する。

要するに、「関係が行動を変化させる」「行動が関係を変化させる」。

大学時代の、この学びが、阪本マーケティングの原点になっていると気づいた。

マイ・マーケティング理論の根っこにあるのが「関係」だ。

そう思って街を歩いてて、気づいた。大阪市内、特に都市部は「移動のし易さ」を前提に設計されている。道路、店舗、ビル、マンション。

どこにも駐輪場がある。

手前の会社には関係者専用駐輪場、向こうのセブンの前にも自転車置き場。

イトーキ本社前にはハブチャリという、収益をすべてホームレスの社会復帰への費用に回すシェアサイクルがある。

そして、LUUP。マンションほか、コンビニ前などあちこちに設置場所がある。増えた。

「人は簡単に移動する・できる」場所で暮らしたり仕事したりしていると、当たり前だが行動計画が変わる。「13時にミーティング」のための逆算移動時間の測定や出発時間の設定が変わる。

いまのようなホリデーシーズン、街中が華やかになると、自然、人の気持ちもワクワクし、財布のひもがゆるむ。行動が変わり、心理も変わる。

これでわかった。

ぼくの提供するサービスは、「移動のし易い街」に暮らす人向けなんだと。

東北地方にさっぱり人気ない理由がこれだ。唯一、秋田のSさんはずっと贔屓しつづけてくれているが、それは彼自身が移動しまくる生活をされているから。

周囲見回しても山か田んぼしかないところに暮らす人にとって、移動は車しかない。移動し易いかというと、決してそうではない。雪が降れば大変だ。

そんな環境に生まれ育った人たちにとって、「関係の結び方」というのは都心とはまるで違ってくるだろう。

さてこの話、どう着地させよう(笑)。

マルちゃんが、メキシコで国民食になってるそうだ。

なぜそうなったかというと、これも「人の移動」が答え。

アメリカに出稼ぎに行った人が、里帰りのお土産にマルちゃんを大量に買って帰った。まあ、安いし、数たくさん買えるから、土産にはもってこいだよね。

おかげで「マルちゃん=速度が速い」と動詞化した。

学校が早く終わった・・・学校がマルちゃんした

サッカーのメキシコ代表が素速いプレーでゴールを決めた・・・マルちゃんゴールした

ロサンゼルスでさぬきうどん屋やってた友人がいる。彼も、メキシコからの移民を雇っていた。聞いた。確かにマルちゃんが人気だという。

移動とその速度がニーズを生み出す
というお話でした。ちゃんちゃん!

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