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【日記】理系大学生の学生生活 Ex.1

前回は大学院についてお話ししました。
今回は共同研究についてお話ししていきます。

共同研究とは民間の企業と大学などの研究機関、または研究機関同士が共同の研究テーマを持って仕事を分担しながら実験や研究を行うことです。

企業との共同研究の場合、企業側は大学の研究設備の使用や、教授や学生の知識や技術の習得、作業負担の軽減がメリットとして挙げられます。
それに対し、大学側のメリットは研究費を企業が負担してくれること、学生に研究テーマを与えられること、学生が企業の研究の流れを経験できることなどがあります。


私は実際に民間の企業と共同研究をしていました。
共同研究と普通の研究の大きな違いはミーティング頻度特許です。

共同研究では研究室内のゼミ以外に共同研究先の企業や研究機関とミーティングをします。
内容は基本的に研究の進捗報告です。
次のミーティングまでにやるべき事を考えて成果を発表できるように計画を立てていきます。
資料はゼミと同じような形で作ればいいですが、頻度は月に1回、多い時は月に3回やることもあるので、ミーティングに多くの時間を取られます。
研究室内のゼミもあるので、時間管理を徹底しなければならない所が大変な部分です。


次に特許について説明します。
特許は、企業との共同研究でかなり関わってくることです。
企業にとって特許は事業化した際に、その市場である程度の期間優位に立つことができます。
近年では特許戦略として特許獲得のための研究や開発が進められています。

大学の研究で学生が特許に触れることはまずありません。
その理由として、教授は論文を出すことの方が重要であるからです。
特許出願時は論文を出せるほどの研究データを公開できないことや、特許申請まで煩雑な書類の作成抜け目のない特許内容の精査をしなければならず、特許権は大学が持つ場合もあるので、特許を獲得するメリットがかなり薄いです。

特許の書類は企業の知財部が書くので、学生が深く関わることは基本的にありませんが、特許申請書の校閲で少しばかり触れることがあります。
私が関わった申請書は80ページくらいあり、ぱっと見ではほぼ同じ文言がずっと続きます
特許は穴がないようにここまで細かく書かれているのかと感じました。
例えば、農薬の成分に対する特許なら、効果のある虫を全て羅列したり、効果がある可能性のある物質を全て羅列したりします。


共同研究で良かったことは企業の研究所に行けたことです。
また、発表回数が多かったので、プレゼン力が上がることや資料作りが早くなることです。

それに対して、大変だったことは結果を出し続けることです。
理系になるとわかってきますが、1ヶ月で結果を出すのはかなり大変です。
特に、生物系の研究で1カ月というのは短く、生育期間があるのと順調に生育しない場合があること、結果に個体差が出るため日によって全く結果が出ないこともしばしばあります。
それでも結果が出ないとミーティングをする意味が全くなくなってしまうので、継続的に実験ができるように準備し続ける必要があります。

共同研究は学生としての研究より見る目がシビアになるので、常に努力し続けられる人頑張れる人失敗を糧にできる人が向いているかもしれません。

私は楽しいからというより、様々な経験ができることや新規事業に携われる面白さからやり続けられたと思います。

大学の研究ではこういう一面もあるので、これから研究室を選ぶ方は共同研究という視点でも見てみるといいかもしれません!!!



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