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ダウンタウンブギウギバンド再興プロジェクト(案)

年明けに山内テツがプロジェクト的に結成したバンドであるTetsu & The Good Times Roll Band唯一のLive盤をヤフオクで競り落とした。その業者のライブラリを見てみると、前からコレクションに入れたいと思っていたダウンタウンブギウギバンド11枚LPセットがお年玉価格で出ていたのでこちらも競り落とすことにした。

ダウンタウンと言われるとおそらく今の若い人は松本・浜田のコンビとかシュガーベイブ「ダウンタウン」しか頭に浮かばないのかもしれないが、70年代はダウンタウンと言えば間違い無くダウンタウンブギウギバンド(以下DTBWB、後にダウンタウンファイティングブギウギバンド)だった。

「私を構成する70年代のレコード...から10枚をひとつまみ」でも書いたが、奥田民生はGuitar Magazineの2020年7月号「日本の偉大なギター名鑑」でベストの一枚としてDTBWBの「Very Best of Rock & Ballad」を挙げ、「ギタープレイを和田さんから学びました。今でもフレーズとかは、まんまです。」と吐露している。

さらにWikipediaには「サザンオールスターズの桑田佳祐は宇崎のファンを公言しており、1990年の著書で歌謡曲の衰退を憂いた際に「俺の愛すべき歌謡曲は『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』以降ほとんど出ていない」と発言している」とまである。

それぐらい私の世代のミュージシャンにとって大きな影響を与えたバンドだったのだ。

リーダーの宇崎竜童は今年で74歳になるが、今日米国大統領に就任したバイデンよりもまだ4つも若い。宇崎のオフィシャルウエッブサイトを見ると、コロナ禍までは昨年もライブ公演もいくつか予定されていたし、今でも役者としての仕事で映画やTVでも見かけることがある。宇崎竜童は奥様の阿木燿子とのコンビで70年代は沢山曲を提供しているのはご存じの通りで歌謡曲としては今でも耳にする。

しかし音楽面でDTBWBが脚光を浴びることは無い。なぜここまで世間で評価されなくなってしまったのだろうか

まずStreamingで提供されているディスクが少なすぎることがあるだろう。Apple MusicとSpotifyを見ると、共にオリジナルアルバムは1976年のグループサウンドをカバーした”G.S”のみ。後の二枚は、1987年の”Once Upon A Time In Yokohama”と2007年の”35周年ベスト”のみ。もちろんヒット曲はカバーされている訳だが、これではあまりにも寂しい。

確かにアレンジがまんまオールマンブラザーズバンドやジェフベックグループなどの曲があるが、それなら大瀧詠一などの前科もあるわけでそれだけで問題になるようにも思えない。

さらに彼らの楽曲は音や演奏も格好良かったが、阿木燿子や島武実、宇崎竜童、新井武士が手掛ける歌詞の猥雑さ、それこそ歌謡曲らしさがたまらなかった。彼らの歌詞で思い描く映像はまんまそのイメージが映画やビデオクリップにもなりうるレベルだ。

そういう現状を嘆いてばかりもいられないので、この際だからリバイバルブームを起こすようなプロモーションを企画できないか

今更当時のままの音源を発表しても価値が上がらないかもしれないので、デビュー50周年になる2022年に、オリジナルのデジタルリマスターと未発表曲やライブBDを組み合わせてファンが垂涎のボックスセットを企画する。デジタルリマスタリングはキングクリムゾンなどで評価の高いスティーブ・ウイルソンに頼む。

同時に彼らをリスペクトしている奥田民生、桑田佳祐、大友康平、宇崎が名づけ親である所ジョージの力を借りて、トリビュートアルバムを発表する。できれば宇崎・阿木コンビの楽曲を歌った山口百恵級の大物を引っ張り出して歌ってもらう。すべての曲のカラオケバージョンがオマケで付いている。これはカラオケ文化に染まった団塊の世代にとっては大変魅力なはずだ。

さらに役者業をやっている宇崎竜童と阿木耀子出演で映画を製作する。そこには当然友人でもある梶芽衣子やライバルだった矢沢永吉も共演する監督はクエンティン・タランティーノ。そうなると千葉真一も出演せざるをえないサントラも宇崎竜童が担当して、梶芽衣子や岡林信康、高田みづえ、内藤やすこ、研ナオコなどの縁の歌手が歌うバックはすべてDTBWBの元メンバー達を中心に奥田民生と桑田圭祐がサポートする。

ゲストとして現役ブルースミュージシャン、例えばデレクトラックスが「スモーキン・ブギ」、ジョー・ボナマッサが「港のヨーコ、ヨコハマ、ヨコスカ」、ウオーレン・ヘインズが「知らず知らずのうちに」、ゲイリー・クラークJRが「身も心も」のソロをとったりするのはどうか。

こういった妄想をしていると、決して夢では無いように思えてくる。

宇崎さん、まだまだ海外のミュージシャンはミックジャガーやポールマッカートニーのように飛び跳ねている人もいます。当時宇崎さんを憧れた我々も還暦近くになってきましたが、元気な姿を見せて頂けることで間違いなく我々の活力になります。陰ながら応援しております。

何しろ「生きてるうちが花なんだぜ」ですから。






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