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2023/08/07 オーストラリア1日目 パート1

日本を離陸して7.8時間経ったころか、蒸気の出るアイマスクをして、BOSEのヘッドホンでガンガンにノイキャンをかけて寝ていたが、何より首の位置が落ち着かず、右によっては中央に戻り、左に傾いてはまた戻しと、その度に起きてしまっていた。アイマスクを外したら起きることになると、覚醒と睡眠の間を行き来しながら、LCCの狭く硬い椅子での快適な安眠の模索に時間を費やしていたが、諦めてアイマスクを外し、目を覚ました。時刻はもうオーストラリア時間5時で、あと1時間で着陸とあっという間に時間は流れていたようだ。首が痛い。寝る間は癖で口が開いてしまうので、飛行機の乾燥した空気で喉が渇いた。
ちょうど起きたタイミングで朝ごはんが出された。だいぶ前に予約した飛行機だったので、何を頼んだのか覚えておらず、ランチボックスのような箱を開けてみると、チェダーチーズとハムのサンドイッチだった。普段朝ごはんは食べないので、重い。なぜサンドイッチの中でもチーズを選んだのか、過去の自分を少し恨んだ。

6時ごろに着陸。飛行機から降りるときにやっとここは冬だと自覚した。半袖短パンでは流石に寒い。上着を着て、さっさと入国審査に向かった。
日本が相当オーストラリアに信頼されているのか、アメリカのような人を介した入国審査はなく、列もないスマートな顔認証のキオスクであっさりと入国審査は終わってしまった。え?これで入国できるの?と疑ってしまうほど早かった。

空港の匂いは、一言で最高だった。海外の匂いだ。あの独特のいろんな国の柔軟剤か香水かよくわからない匂いが混ざり合った、日本にはない匂い。そこでやっと海外に来たんだと実感した。

今回、友人のゴールドコーストに住む親戚の家にお世話になる。親戚ご夫妻は奥さんが日本人で、旦那さんがオーストラリア人。22.3の娘と息子を持つ、とても明るく優しいご家族だ。ご夫妻が朝から空港で迎えに待ってくれていて、彼らの車で朝からカフェに向かった。オーストラリアといえば朝のカフェだよなと思っていたので、早速の楽しみだ。

7時、綺麗な海沿いのカフェにて朝ごはん。コーヒーの値段は5ドルくらいで、オーストラリアは物価が高いと聞いていたが、コーヒーの値段を見て少し安心した。高いけども、まあ普通にそれぐらいするよな、という値段。アメリカのサラダラップで20ドルみたいなべらぼうな高さではない。
コーヒーのほかにクロワッサンやチョコレートケーキなど、朝あまり食べない自分にとっては、なんとも珍しく稀有な食事となった。バターが美味いからなのか、全部最高に美味かった。ゴールドコーストの海岸の奥では鯨が通るらしく、たまに潮を吹いているのを見られるらしい。旦那さんがずっと海を見ていたので、みんなで目を凝らして鯨を探したが、結局見つかりはしなかった。

カフェで食事を済ませたあと、サーファーがよく見えるというバーリーヒルに。文字通り海岸がよく見える丘だ。天気もそこそこ晴れていたので、サーファーや、ずっと続く浜辺をよく眺められる場所だった。

サーファーのルール。絵が可愛い。

さて、おじさんの家に帰るかとしていたところ。車が急に壊れた、エンジンがかからず修理を呼ぶ必要があると言われ、ここから2.3時間待つ必要があるとのことだ。僕は壊れたことに関しては申し訳なく思ったが、そこまでハプニングとは思っていなかった。
「歩ける。」
旅先では歩くのが楽しい。もちろん車の車窓から眺めるのも好きだが、歩いてその街で走ってる車や、歩いてる人や家、鳥や動物、匂いを五感で感じることが大好きだ。
10キロはあるけど、歩けるところまで歩いてみようよと友人に伝え、誘いに乗ってくれて、おじさんとおばさんには申し訳ないが、2人でお家まで歩くことにした。

砂浜をずっと歩く。奥にビル街が見える。遠い。途方もない距離だけど、楽しい。
海の匂い、サーファー、鳴り砂、波、全てが気持ちよかった。冬なのに暑くなってきて半袖短パンで歩いていた。
砂浜を、ずっとずっと歩き続けた。

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