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鉄の調理器具は正解なのか?鉄分の危険性🤨🤔😮

鉄製の調理器具なら大丈夫だろうと思っていましたが、落とし穴にはまりました。鉄から出る酸化鉄は摂ってもいいものだという話もあるようですが、鉄にも危険性があり、どうやらそうでもなさそうです。

異変は家族の胃の不快感からはじまりました。何件か病院に回っても、何を摂ってもよくならなく、なんでだろーなんでだろーと1か月以上が経っていました。

鉄過剰の話は聞いたことがあったのですが、頭の片隅にあったものの、きちんと調べていなかったので、なんとなく気になって調べ直しました。恐れることも大事ですが、恐れて回避した先が安全なのかはもっと大事ですね。反省を通り越して猛省です。

鉄過剰は、思った以上になかなか恐ろしいものでした汗。

鉄過剰とは

鉄は、トランスフェリンなどのタンパク質と安全に結合しており、害を及ぼすことはありません。しかし、鉄中毒になると、体内の「遊離鉄」の量が著しく増加します。遊離鉄は、抗酸化物質とは正反対のプロオキシダントであり、細胞にダメージを与える可能性があります。
鉄中毒の初期症状としては、胃痛、吐き気、嘔吐などがあります。次第に、過剰な鉄分が内臓に蓄積され、脳や肝臓に致命的なダメージを与える可能性があります。

なんと。さらに鉄分の過剰は活性酸素の発生を促進し、動脈硬化、高血圧、心疾患、糖尿病などの発症の要因となったり、老化を亢進するといわれています。

鉄分とがんのリスク
鉄分の過剰摂取が動物と人間の両方に癌を引き起こす可能性があることは間違いありません。
定期的な献血失血がこのリスクを低減させる可能性があるようです。


たかが調理器具でいったいどれぐらいの鉄分をとっていたんだ?

ということで調べてみました。日本調理学会誌の論文によると、鉄鍋で溶出される鉄分の多くが2価鉄。酸性度と調理時間で鉄の溶出と食品の含有量が変わります。ちなみに吸収がいいとされるヘム鉄の錠剤は2価鉄が使われているみたいです。

例)ビーフシチュー(4人分の場合)

食品への鉄含有量:11.98±1.86mg 調理器具内の鉄溶出量:4.19mg

男性で1日に必要とされている鉄分は7.5mgなので、ビーフシチュー4人分を4で割っても、一食で半分以上を摂取することになり、あまりよくなさそうです。塩っ気のあるスープや味噌汁が添えられてるとさらに摂取することになりそうですね汗。ちなみにほうれん草は約1.2mg/100gです。

鉄過剰になる要因は、今回のように調理器具によるものも考えられますが、サプリメント輸血もあります。輸血は、1回 2単位の輸血で200日分の鉄が体内に入ってくる ことになるみたいです。200日となると、半年以上分の鉄分というところですか。。(滝汗)

鉄分は排出されにくい

1日に入れ替わる鉄の量は20㎎ほどですが、意外に排出されにくいことも特徴です。人体から 1日に排泄される鉄は 1mg であると言われています。ヒトにおいて鉄の能動的な排出機構は存在せず,汗や粘膜,上皮細胞の剝離などで少量が失われるのみで,喪失量に相応する少量の鉄が食事から吸収されます。このことは,ほとんどの鉄が吸収と排出で日々入れ替わるわけではなく,処理された赤血球由来の鉄は排泄されずに再利用されることを意味しています。

ただし、男性や閉経後の女性の場合です。月経がある女性の場合は1回の生理で 15〜20mg の鉄分を失っていますので、サプリなどで過剰摂取していない限りは、該当しないかもしれません。

男性が女性よりも寿命が短いのは、女性は月経で血液を排出できることに対し、過剰な鉄を排出できないことも一因として考えられているようです。

鉄分は足りているのに貧血になる仕組み

細菌感染や炎症などでは鉄を栄養源とする細菌や酸化ストレスからの防御反応としてヘプシジンの分泌が亢進し,血液中の鉄レベルが抑えられる.このヘプシジンの分泌亢進が持続すると,マクロファージからの鉄排出が抑制された状態が継続し,結果的に造血に用いる鉄が不足することになる.

と、なんだか難しいお話ですが、要は、過剰の鉄はタンパク質に結合していない自由鉄を生じます。タンパク質とくっついていない自由鉄は細菌の栄養源となりやすく、さらに酸化もしやすい。活性酸素を発生させ、DNAを損傷させます。そのため、体は過剰で余分な鉄分の防御反応として鉄を血液内に送らないように働く、というところです。しかし、鉄分はあるのに血液の中には鉄分が入ってこない状態が続けば貧血がおこります。

瀉血という治療法

瀉血は血を抜く治療法のことです。1500年前の古代エジプトからはじまり、最近の腸活の本でたびたび取り上げられる古代ギリシャの医者ヒポクラテスも提唱し、中世から18世紀末頃にかけて欧米では一般的な治療法だったそうです。中国医療の鍼では、患部に小さな傷をつけ、そこから指圧または陰圧にしたガラス製の小さな壷により血を吸い出す「刺絡」という療法もあります。また、ヒル等の吸血動物に血液を吸わせる瀉血法もあったとか。

ちなみに中世ヨーロッパでは、髪を切ることは身体を切ることと同じであると考えていたため、外科手術と散髪は同じ場所で行われていました。理髪店のクルクルと回る見かける青と赤のポールがありますが、赤は動脈、青は静脈、白は包帯を表しているなどの説もあります。

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効果があったから歴史に残るほど長く支持されてきたんだろうなと思います。鉄過剰による鉄分の排出が難しいことや、化学物質が血液内のヘモグロビンにくっつくことがあることを考えると、汚れた血液を体から出す必要はありますしね(^^)

ただ、医療ミスもあったみたいでモーツァルトやジョージ・ワシントンのように血を大量に抜きすぎて死んでしまった歴史上の人物もいます。何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し。血液を補充するための知識も必要そうです。


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