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aespaの肩の使い方が上手い件 vol.5

こんにちは、こうです!
kpopのパフォーマンスに魅せられて完全に沼ってしまった、とあるヨガ男子(ヨギー)🧘‍♂️で大人フィギュアスケーター⛸がkpopの魅力を呟いていきます。

今回は、aespa(エスパ)の「Lucid Dream」のダンスの振付の魅力を解剖学的視点から紹介します!
Lucid Dreamを取り上げたのは単純にこの曲が好きで、ライブ映像が良くて振付が特徴的だったからです。
ていうか解剖学ってなんぞや?と思った方もいるのではないでしょうか?
解剖学とは人間の体の仕組み(骨や筋肉などの組織)を扱う学問です。
僕はこれまで多少なりとも解剖学を勉強してきたこともあって、解剖学を使ってkpopのパフォーマンスを自分なりに言語化してみたかった。
今回はその第一弾です!では早速見ていきましょう!

肩の動かし方の解剖学

ここから肩の動かし方の専門的な内容に入ります。
解剖学を学んだことのない人にとっては小難しいかもしれません。
興味ない人は飛ばして大丈夫です笑 
でも順番に読んだ方が分かりやすいと思います。

「肩」の動きというと組織的には大きく2つに分かれます。「肩関節」と「肩甲骨」の動き。
人間が腕を動かしたり物を持ったり、kpopのようにダンスをしたりする場合にしてもこの「肩関節」と「肩甲骨」の動きが複雑に作用することで自由自在に肩や腕を動かすことができます。

解剖学上、肩関節は8つの動きがあります。肩甲骨は6つの動きがあります。
簡単なイメージとして前者は腕(上腕)の動き後者は肩甲骨自体の動きと言えます。
でもそれぞれ単体で動くというよりは
実は“両者は同時に動いていることが多い”んです。

ここで全部の動きを説明すると大変なので、
今回はaespaの「Lucid Dream」で印象に残った肩の動かし方をサラッと解説していきます。

どういう動きかというと、
肩関節の動き:①内旋と外旋
肩甲骨の動き:②内転と外転、③挙上と下制の3つです。
言葉だけでは分かりにくいので画像で見てみましょう!
ちなみに①〜③の動きで使われている筋肉も記載しています。筋肉の細かい説明は省きます。

①肩関節内旋と外旋

出典『スポーツ・健康づくりの指導に役立つ姿勢と動きの「なぜ」がわかる本 肩の筋編』

つまり、内旋は上腕骨を内側に回す動作。外旋は上腕骨を外側に回す動作。
いわゆる、内旋の状態は巻き肩の姿勢。外旋は胸を開いた姿勢。

内旋で使われる筋肉
肩甲下筋、大円筋、三角筋前部、広背筋、大胸筋鎖骨部胸肋部

外旋で使われる筋肉
棘下筋、小円筋、三角筋後部

②肩甲骨内転と外転

出典 同上
出典 同上

つまり、内転は肩甲骨を内側(中心)に寄せる動作。外転は肩甲骨を外側に開く動作。
内転は胸を張った姿勢。外転は猫背の姿勢。

内転で使われる筋肉
(大小)菱形筋、僧帽筋中部、上下部

外転で使われる筋肉
小胸筋、前鋸筋、僧帽筋上部

③肩甲骨挙上と下制

出典 同上

つまり、挙上は肩甲骨を上に持ち上げる動作。下制は肩甲骨を下に落とす動作。
挙上は肩をすくめた姿勢。下制は肩にカバンを下げてずり落ちそうな時笑笑

挙上で使われる筋肉
肩甲挙筋、僧帽筋上部、菱形筋

下制で使われる筋肉
小胸筋、僧帽筋下部、鎖骨下筋

以上、3つの動きを解説してきました。
繰り返しますが、
肩関節(上腕)と肩甲骨の動きは同時に起こっていることが多い”んです。
例えば、巻き肩の姿勢を作るために肩先を前に向けようとすると、肩関節は内旋(上腕骨が内側に回る)し、肩甲骨は外転(肩甲骨が外側に移動)します。逆も然りです。
つまり、巻き肩の姿勢を作ろうとしたら肩関節内旋と肩甲骨外転が同時に起こっているんです!
体は複雑ですねー🧐

余談ですが、腕を上げていく時に上腕骨と肩甲骨が一定の割合で動くことを肩甲上腕リズムと言ったりします。

さて!お待ちかねのaespaのパフォーマンスを観ていきましょう!!!

「Lucid Dream」における肩の使い方

日本初ツアー『aespa LIVE TOUR 2023 'SYNK : HYPER LINE' in JAPAN』で披露された「Lucid Dream」のダンス。

肩の動かし方の解剖学で見てきた3つの動きをもとに
aespaがどういう風に肩を使いこなしているか観ていきましょう!
説明がここから解剖学用語が多めになります。ご了承ください。

そもそもLucid Dreamは1stミニアルバム『Savage』の収録曲。
aespaには珍しいようなリズムのきいたしっとりした楽曲。
個人的にはこういう雰囲気の曲が好き。似た雰囲気の「Thirsty」が1番好きだけど。

まず、出だし0:22〜のウィンターがやばい!可愛すぎるし色気ありすぎる。衣装が肩出しだからより動きが分かりやすい。
ウィンターからのニンニンにバトンタッチ。ニンニンは大人な色気を表現するのが上手すぎる。
0:33〜の肩関節内旋からの上半身倒す(股関節屈曲位)という体の連動が綺麗なラインを作っていて美しい。
0:51〜のカリナの肩関節内旋は分かりやすい。
0:54〜はウィンターとニンニンの肩甲骨挙上と下制。
1:03〜のジゼルの上半身(背骨)を上手く使いながらの右肩関節内旋。
1:37〜のカリナは指を使いながら肩に注目させて肩関節内旋を入れつつ上の手で流れを作っている。
1:41〜ではジゼルが肩関節内旋→外旋を入れた後に手のひらを内側に回した結果(前腕回内)運動連鎖(一部の関節を動かすことでその関節に隣り合う関節についても運動が連鎖して起こること)によって肩関節内旋している。
1:56〜のニンニンが左肩関節を少し内旋させながら椅子から立ち上がるのも魅せ方のプロ!
2:13〜のカリナとニンニンがステージに向かって真横に向いて立って肩を見せているのも振付の工夫が感じられる。
語り出したらキリがないのでここで終わります笑笑

Lucid Dreamのダンスをこうやって分析してみると、
振付は肩の動きが特徴的で肩出しの衣装でさらに大人っぽさ、色気を出しているように感じた!

いかがだったでしょうか。
今回はaespaのダンスパフォーマンスを解剖学的視点から解説していきました。
kpopのパフォーマンスを自分なりに言語化できて、改めてkpopアイドルがいかに複雑な動き、振付をしていてファンを魅了しているかが分かりました。
今後もkpopのパフォーマンス解説やっていきます!
読んでいただきありがとうございました😊

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