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いつかの金木犀。

これは終わってしまった秋、いつかの金木犀。




私の夏はいつの間にか終わっていた。
勝手に想いを重ねた秋も終わっていった。
終わっていった秋に想いを馳せる。

色がついたり、つかなかったり。
賞がついたり、つかなかったり。

どんな景色が見えたのだろう。
こちらから見た景色とあちらから見た景色は、天と地ほど違うだろう。
ただ、こちらも特権なのだ。
あなたたちのその顔を見るために、何時間もかけて来たのだ。
感謝してほしいわけでも、謝罪してほしいわけでもない。わたしがその瞬間に居合わせたかったから、ここに来たのだ。

舞台に立っている姿、素直に届けられる音、音に込められた意思、全部が好き。

心の底から、特権だ、と思う。

どんな土地でも、あなたたちの舞台に居合わせることができるなら飛んでいきたいとすら思う。
愛が重いな、とは思う。仕方がない。

でも、居合わせるのもそこそこに、いつか同じ舞台に立ちたい。同じ景色が見られたら、どんなに良いだろう。

あなたたちの音を全身で浴びて、強く思う。
次は、もうひとつ前に進みたい。

来年は愛媛で会おう。



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