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人生邂逅 ・まなび編         ◆仏教読書会から -21

”仏教の大意” 鈴木大拙著  第1講 大智 7節より

禅問答 :                            「寒暑到来、如何か廻避せん」・・・                        「寒時には闍梨を寒殺し、熱時には闍梨を熱殺す」

すなわち、徹底して寒い時は寒さを極め、熱いときは熱さに立ち向かうことこそが寒暑を避ける道である。と。

この教えを読んでいて、頭に浮かんだことがあります。

それは、
名古屋で経験した トラブル対処法

「トラブルから逃れる方法は、トラブルから逃げないこと!」

まさに禅問答?!

このブログでも以前、触れていますが、
名古屋営業所時代の2年間は、まさにトラブルに明け暮れた日々でした。

優秀なセールスマンと信頼性に欠けた商品の組み合わせがこの事態を引き起こしました。

商品を売ると必ず、クレームが付いてくる。 グリコのおまけのように。

ケーブルテレビ、ナゴヤドーム、プロダクションハウス、宝飾店、大学などなど
事例には事欠きません。

ここで、掴んだ極意が、トラブルからは絶対に逃げないこと。


うまくとりつくろったり、姑息に逃げようとすると、とたんに何倍にもなって追ってくるのがトラブル。

腹を据え、覚悟を決め、退路を断つことが、一番の解決への道。である。
と、学びました。

こういうとかっこいいのですが、
あのときは、それしか道がなかったのだと思います。

うまく逃れようなどと考える余裕がなかったのです。

考えるいとまがない。というのは、私のようなものにはありがたいことで、余計な浅知恵の入るスキがないことになり、正攻法で愚直に対処するしかないのです。

しかし、これで大事なことを教わったのですから、めでたしめでたし。です

が、これには落ちがあります。

名古屋で2年目の3月、東京への異動が決まってからですが、

どうしてもかたのつかないケーブルテレビ局のクレーム案件があったのです

そこで、気が緩んだのでしょう。つい魔が差し姑息なことを考えてしまったのです。

異動理由をネタに先方に泣きを入れて解決を図ろうとしたのですが、これが大失敗!    相手には、即見透かされたのです。

結局、後任の所長に迷惑をかけることになり、後味の悪い思いを残すことになりました。

ちんけな知恵を働かせたことが、ことを拗らせることになったのです。

こうして、けっしてトラブルからは逃げてはいけない。ことを自ら立証したという訳です。


   何につけても、名古屋はほんとうに想い出深い地になりました。


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