人生邂逅 ・まなび編 ◆仏教読書会から -39
正法眼蔵随聞記 四節 8-2項 「善悪ということ定めがたし」より
世間の綾羅錦繍(りょうらきんしゅう)をきたるをよしと云ヒ、麁布糞掃(そふふんぞう)をわるしと云フ、仏法には是レをよしとし清シとす。
(口語訳)
世間の人は、あや・うすもの・にしき・ぬいとりなどの高価な着物を着たものをよいと言い、そまつな布、人が捨てた布で作った着物を悪いと言う。 しかし、仏法ではかえってこの麁布、糞掃の衣をよいとし、清いとする。
※麁布は粗末な布、糞掃は掃き溜めに捨てられていた布。人の欲心