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クラスルームをスクリプトで操作するマニアックなセミナーが完成しました

この1か月で、Googleクラスルームに関する記事を32記事書き上げました。その背景と思いを書きました。

GIGAスクールの現場で

2019年、GIGAスクール構想を基に小中学校でPCの配布などが開始されました。翌年の2020年、GIGAスクールのPC導入の支援員として、小学校の現場に入る機会がありました。
コロナ禍で降って湧いたような出来事でしたが、現場の先生方は非常に前向きに取り組まれていました。とはいえ、パソコンが得意な先生ばかりではなく、取り扱いに苦労されている方も多く見られました。ある程度の知識をお持ちの先生の中にも、Googleクラスルーム等導入されたツールを、授業にどう生かしていくのか試行錯誤されている姿がありました。放課後、休憩もそこそこに学年ごとの勉強会の時間を持たれるなど、懸命に努力をされる姿には頭の下がる思いでした。授業を進めるのと並行して、パソコンを活用するスキルを上げていくのは簡単なことではありません。しかし、スキルアップは喫緊の課題となっていました。
当時から教員の業務負担が大きいことは話題になっていましたが、それに輪をかけるように求められることが増えているのは明らかでした。そんな中にあって、準備の負担を軽減し、授業の質を高め、児童生徒に向き合う時間を確保することの必要性を肌で感じていました。

記事を書いた背景

私は、ここ8年ほど、大学の講師として情報系の授業を担当しています。コロナ禍により2020年からオンライン授業が開始されましたので、それを機会にオンライン授業でGoogleクラスルームを使用するようになりました。
それ以前から対面の授業ではクラスルームを使い始めていました。しかし本格的にオンラインで利用するのは初めてでしたので、試行錯誤しながら準備をして授業で使ってみるという作業を繰り返しました。1年目、2年目は、当たり前のこととして手動でクラスを作り、トピックを作り、質問、資料、課題を作り、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームを添付して、ということをしていました。
毎年平均すると週に5クラスほどを担当していますが、多い時には7クラスを担当することもありました。それだけのクラスで一学期、7週分の授業を用意するのは重労働で時間もかかります。最初の頃は、まさに自転車操業。毎週の授業の準備だけで手一杯で、翌週の授業は後回しということが続きました。
クラスルームの準備といえば、用意した資料からコピペを延々と繰り返して課題を作り、投稿の再利用をしてはドラッグして移動して、コピーしたものは修正しながら、「こうした方がいいかな」と前に戻ってやり直したり。時間ばかりが過ぎていく割に、一向に前に進まないこともよくありました。そんな中で、ある一つの疑問が生じます。情報の授業を通して、学生たちにはデータサイエンス、人工知能といった最先端のデジタル技術を教えながら、自分はコピペとドラッグとタイピングに忙殺されている。何かおかしい・・・
そんな気づきから、Google Apps Scriptの本格導入を志し、何年かかけてクラスルームの準備の大半をスクリプトで処理する術を習得しました。

私も初心者でした

私は学生時代に教育学を専攻し、国語の教員免許を取得したような文系の学生でした。プログラミングを体系的に学んだこともなく、社会人になりIT系の企業で働きますが、理系出身で当然のようにプログラミングを駆使して仕事をする人たちに囲まれながら、劣等感を覚えていたものです。
一方で、プログラミングへの興味はありましたので、独学で少しずつ知識と経験を蓄えていきました。その甲斐あって、初心者に毛が生えたレベルくらいまでは、プログラミングのスキルを身に着けることができました。
今回、クラスルームを使うためのスクリプトを学んだ方法は、主にインターネット検索によるものです。やりたいことを検索すれば、大抵のことは先に他の人が試していて記事を投稿しています。ただ、記事を書いている人はプログラミングが得意な方なので、初心者レベルには理解が難しいことがほとんどです。「ここに説明されているらしい」くらいは分かるのですが、理解するには初歩的な知識がなかったり、肝心な部分の説明が抜けていて、そこが理解できないと再現ができなかったり、ということの連続です。
時間ばかりかかって成果もなかなか上がらず散々苦労しましたが、トライアンドエラーを繰り返す中で徐々に知識が蓄積されていきました。
もう一つのポイントは、当然ですが情報が一元化されていないことです。色々な人が色々なことを記事にしていて参考にはなるのですが、考え方も違えばアプローチの仕方も異なり、その結果解決方法も異なってきます。バラバラなものを集めても理解が進まず、そこから発展させることも難しくなります。
幸いなことに、クラスルームに関しては、とにかくコピペとドラッグが繰り返される環境からは脱したいと、お尻に火がついていましたので、何とかくじけることなく学び続けることができました。業務と密接に関連していて、必要に迫られていたのがスキルアップの原動力になりました。
これまでそんな経験をしながら学んできましたので、私ができることはプログラミングの得意な人たちの知恵を集約して、統一したやり方に翻訳し、これから取り組む人たちに分かりやすく伝えることであると思うようになりました。技術的なこともある程度理解していますが、自分が初心者として取り組んだ苦労も踏まえていますので、より分かりやすい解説ができるのではないかと思っています。
また、ネットに記事を書かれている方々の中にも、教員として、またICT支援の業務をしながら、技術や知識の普及を願っている方が多くいらっしゃることを知りました。そのような方々と一緒に現場を助ける一助として、私も関わっていけることを願います。

こんな方におすすめ

書いた記事は次のような方々に有効かと思います。機会がありましたらお試しください。

  • クラスルームを効果的に活用したい方

  • パソコンが苦手だけど授業で活用したいとお考えの方

  • 準備に手間をかけずに、その分授業の質を高めたい方

  • 校内のDX化の必要を感じて、きっかけを探している方

  • 自分のスキルを高めて学内で貢献したい方

  • プログラミングに興味があるので初めてみたい方

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