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[親子留学]フランス語の小学校に急遽転校することになった話

ちょっとまだ何が起きているのか、未だに夢だったんじゃないかと思っているけど、長女がフランス語の小学校に転校することになった。自分の気持ちの整理も兼ねて何が起きているのか残しておきたいと思う。

*これは個人的な記録であり、我が家の価値観と違う方も多くいるかもしれないし、モントリオールに子連れで長く住みたいと思っている英語話者以外には全く価値のないnoteです。モントリオールに親子留学(英語系の学校)から永住権の取得まで考えている方には少しはお役に立つかもしれません。

ケベックの教育システム

そもそもまずケベック州の教育システムがどんな感じになっているかを説明するとこんな感じ。

出典:https://iajapan.ca/quebec-educationsystem/

長女がElementaryのGrade 5になったので、そろそろSecondaryをどこにするか検討し始めないといけないと思い英語の学校とフランス語の学校の両方を数ヶ月前に見てきた。

前提として、ケベックでは基本的には全員フランス語の学校に行かないといけない決まりがある。長女が英語のSecondaryに進学できたとしても彼女が2年生になる年あたりに永住権申請をする予定の我が家は、その時点でフランス語の学校に転校させなければいけなくなる、というのは理解していた。(*この時点の予定ではSecondaryまで時間があった。詳細は後述します…)

娘にはどういうことになっても動揺しないように、心の準備ができるようにと色んな選択肢があって、これから起きる可能性のあることは全て説明していたので、渋々ではあったけどいつかはフランス語の学校に行くことになるのは理解していたようだった。

小学校のうちからフランス語の学校に転校しておいてSecondaryに行った方が子供は楽だよとアドバイスをくれる人もいたし、親としてはそうなのだろうと思っていたものの、長女の意向も汲んで色んな選択肢を見せた上で本人に決めさせてあげたいと思っていたのだけど…

まず学校見学の時点でその想いは粉々になりました。
というのもやっぱり改めて授業内容など見させてもらうと長女のフランス語のレベルでは到底理解できないだろうと思ったばかりか、長女と話した先生からはっきりと、
「あなたの娘さんのフランス語レベルではこの学校に入るのは無理です。フランス語のSecondaryに行かせようと思うならできるだけ早くフランス語の学校に通わせた方がいいし、それでもかなり努力しないと難しいと思うけど。」(意訳)
と言われてしまったから。

こんなにハードルが高いなら、Secondaryの途中で転校したいと思っても選択肢はかなり狭くなるし、運よく転校できても苦労するだろうなと思いました。この先生の言うように小学校のうちにフランス語の学校に転校させておいた方がいいのかも、と、とりあえずClass d'accueilの情報から調べてみることに。

Class d'accueil

Class d'accueilとは、フランス語が全くわからない子供たちを対象に約1年間基礎からしっかりフランス語を教えてくれるクラスで、フランス語だけでなく「フランス語で学ぶ」ため一年後にはほとんどの子供たちが通常級に行くことができると言うもの。

これはやや暗めのタッチで描かれているけど、Class d'accueilがどんなところなのかが良くわかるドキュメンタリー。モントリオールにフランス語が全くわからずきた子たちがどういう経験をするのかを少し知ることができる。

(多分上のは登録しないと見れないのでこっちがトレイラー)


ここに行かせてあげて、通常級についていけるようにしてからSecondaryにいくと言うのが一番混乱が少ないか….と思い、まずはどうしたらそこにいけるのかの手順を知ろうとフランス語の教育委員会に問い合わせをした。

するとなんと、
「Class d'accueilはフランス語が全く話せない子供たちが対象です。」
との返事のみ。あなたの子供は英語の学校とはいえ少しはフランス語やってますよね?ってこと????

いやいやいやいや待ってよ。
うちの子全然喋れないよ!挨拶もままならないのに!

「親の前では特に話さないから彼女の本当の実力はわからないけど、とても通常級についていける語学力はないと思うのであなたが直接確かめてほしいのですが」

と掛け合って、なんとかプレースメントテストを受けさせてもらえることになった。

Bill96

話が少しズレるがケベックでは今年「Bill96」という大変物議を醸す法案が可決された。これは英語話者にとってケベックを出ていけと言わんばかりの厳しい内容で、今までは仕事や就学などで一時的にケベックに滞在する親を持つ子供たちは親が一時滞在者であるかぎりずっと英語の教育委員会管轄の学校に通うことができたが、この法案によって3年までしか通うことができなくなり、それ以降はフランス語の学校に行くことを余儀なくされる。
この制限について周囲でそこまで大きな話題に登ることがなかったので(学校の長期滞在ママたちと話す機会が普段なかなかないので話題になっていたのかもしれないけど)あまり気にしてなかったが、進路を考えながら色々情報交換を始めたら今年3年目になるうちの子は来年権利剥奪になるところだったのでどのみち来学年からはフランス語の学校に行かせないといけない状態だった。

Class d'accueilに行ける

そして、数週間後。プレースメントテストの日がやってきた。
CSSDMというモントリオール地区管轄のフランス語の教育委員会でプレースメントテストを受けた。

CSSDM英語の教育委員会より綺麗だった

長女が一人で別室に連れて行かれ、口頭での質疑応答と筆記で作文のテストを受け、その後親だけに結果が知らされた。そして「あなたのお子さんはClass d'accueilですね」と無事?受け入れてもらうことができた。

早速登録しますねと今度は親子で受付ブースに案内された。
てっきり来年度の登録を今日できるものだと思い込んで手続きを進めると衝撃の一言が。

「じゃあ来週木曜から始まります」

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