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社会人のいろは!?〜「ホテルのビジネスモデル」編〜

一重にホテルといえど、様々な種類が存在する。
ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテル...
勿論、これらは種類によって特徴もサービスも価格も異なる。
しかし、ホテル経営の基本は同じ部分が多い。

「誰がどのように運営・経営をしているのか」
今日はそんな話です。

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ホテルって誰のもの?

「考えるまでもなく、各ホテルのものですよね」しかし、これは半分正解で半分不正解。

ホテル運営には3者の存在が不可欠です。
・ゲスト
・運営者
・投資家

つまり、ホテルオーナーと運営者が同一の場合と、オーナーと運営者が違う場合があります。

では、なぜ同一の場合と違う場合があるのでしょうか。
運営方式を詳しく掘り下げていきたいと思います。

1. 所有直営型モデル

ホテル運営会社が、土地と建物を所有する運営方式。
自身で不動産も所有していることからも会社の社会的信用度が高い。
資金的に余裕のある企業や、個人で民宿などを営んでいる場合もある。
ex) プリンスホテル、アパホテル etc.

2. 賃貸借型モデル(リース契約方式)

土地や建物のオーナーと賃貸借契約を結び、運営者がホテル運営を行うというもの。
鉄道親会社のホテルを系列子会社が運営するケースなどで見られる。
ex) ホテルルートイン・東横イン etc.

・ホテル運営者は、土地や建物を取得する必要がない為に参入時のコストが低い。
・またリース料が固定である為、収益が上がればその分が売り上げとなる。
・毎月のリース料は固定なので、稼働率が低い場合には赤字となる。

3. 運営委託型モデル(Management Contract)

ホテル運営者・建物・土地のオーナーが分離しているモデル。
土地・建物オーナーが同じ場合もある。
運営はホテル運営者が行い、ホテル売り上げに応じて委託料がオーナーに支払われる。
オーナーは、ホテル運営を専門家に委託することで経営負担を減らすことができる。
運営者は、自身で建物や土地を取得する必要がなく、収益の安定化ができる。
ex)  星野リゾート・オークラ ホテルズ&リゾーツ etc. 

・運営者とオーナーが別であることからも、ホテルが赤字の際にも運営者が不利益を被ることはない。
・オーナーには運営者を選択する権利がある為、売り上げによっては契約を切られる可能性もある。
・他契約モデルに比べて、オーナーが現場に介入してくるケースもある。

4. フランチャイズ型モデル

加入者がブランドチェーンに加入することで、経営ノウハウやブランドの使用権を得ることができる。
また、それに準じた加盟料や経営指導料(ロイヤリティ)を支払う。
ex) アパホテル・スーパーホテル etc

・ホテル経営ノウハウが少ない企業や諸理由によって集客力が弱い場合にメリットがある。
・フランチャイズ側は、直接建物や運営を担うわけではないことからも、裾野を広げやすい。
・同じ看板を掲げることからも、不足の事態が起きた際にブランド失墜する可能性もある。

表から見るとホテル看板しか目に入らないが、よく見てみるとその裏では多くのステークホルダーが存在する。

表に見える”広告”だけを鵜呑みにするのではなく、その裏にある本質を見極められるようになりたい。

「これって、何をアピールしたいのだろうか」

「これをアピールしたときに、誰が得をするのだろうか」

「本当にこれだけの話なのか」

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