これは大晦日の出来事でもなんでもないのだが、2022年に出会った最も有名な人がYouTuberヒカルさんであったので、ここに記しておこうと思う。
その日私は後輩の店に行くため、宵の口の北新地をブラブラと歩いていた。ある雑居ビルの袂に、人垣と列をなしたランの花と灯りが見えた。
「ん、なんかロケしてるの？」
と思ったら、そこにはYouTuberヒカルさんがいた。
それだけの話である。その夜の話のネタにはなるな、と思ったが、YouTuberという人種に偶然出会っても嬉しくもなんともない、というのが正直な感想であり、考えてみるとかなりのマニアやファンを別にすれば、ほぼすべての芸能人やYouTuberと出会っても同じ感想になるのではないか、と思う。
もちろん、大谷やイチローや村上様といった超スーパースター以外のスポーツ選手と出会っても同じだろう。それなら、池乃めだかを見かける方が関西人にとったらありがたい。
「さっき、池乃めだかロケしてたで」
「マジで？ちっさかったか？」
「もうな、最初わからんかったわ、ちっさすぎて」
などと、話もはずむことだろう。
そう、特に関西人にとっては、YouTuberなんて「なんか楽して儲けてそうなイケすかん奴」ぐらいの認識しかない。いや、もちろんそれはそれで大変な仕事ではあるのだが、そういうイメージは拭えない。
どんだけ登録者数や再生回数を持ってても、関西では池乃めだかには敵わない。
たぶん、そういうことである。