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パッションエコノミーと1000人の熱狂的なファン

こんにちは、アメリカで統計を勉強しており、パッションエコノミーファンのけんたです。

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米国の個人ニュースレタープラットフォームのSubstackのトップライターはサブスクモデルで個人で年間50万ドル(5000万円)稼いでいます。SubstackについてはこちらのOff Topicさんのノートに詳しく書かれています。👇

さまざまな業種で、このように新たに生まれたツールを利用して自身のファンと直接関係を作り、いままでの広告などの様なモデルとは違った働き方で収入を得る個人が増えてきています。

この、ここ数年アメリカなど海外を中心に熱が増している領域が「パッションエコノミー」です。

パッションエコノミーとは

パッションエコノミーとは、情熱を持った個人が、ファンと直接関係を構築し、自身のユニークな個性やスキルで稼ぐことができる経済のことです。またの名を、情熱がめぐる経済

このパッションエコノミーはインターネット、スマホ、SNSの登場によって、ネット環境があれば理論的には世界中の誰とでも関係が構築できる時代になったから起き始めている必然的な時代の流れの様に感じます。

そして、インターネットによって生まれた仕事の代表がインスタグラムのインフルエンサーやYouTuberなどですね。

今では、小学生のなりたい職業ランキング1位になるほどYouTuberという職業は浸透しましたね。

インフルエンサーは、基本的に有名人とは違いテレビの向こう側の遠い存在ではなくSNSを通して、ファンともっと親密な関係を築きYouTubeなどの広告モデルを主軸として稼いでいます。

この今では当たり前のインフルエンサーというモデルに、さらにパッションエコノミーの波が押し寄せてきています。

このインフルエンサーモデルは英語圏ではCreator Economyといわれることが多く、パッションエコノミーの定義が、個人のスキルで稼げる経済ということなのでCreator EconomyはPassion Economyの一部とよく言われます。

1,000 True Fans

パッションエコノミーとよく紐づけられる「1,000 True Fans」というコンセプトがあります。

このコンセプトは最初、Kevin Kellyさんによって2008年に書かれたエッセイのタイトルで、パッションエコノミーの仕組みがよくまとめられています。

今日はこのエッセイの重要点についてつらつら書いていきます。(なお、翻訳する場合はおそらく意訳。)

"To be a successful creator you don’t need millions. You don’t need millions of dollars or millions of customers, millions of clients or millions of fans. To make a living as a craftsperson, photographer, musician, designer, author, animator, app maker, entrepreneur, or inventor you need only thousands of true fans."
成功しているクリエイターになるのに百万は必要ない。百万ドルや百万人の顧客、百万人のファンは必要ではない。作る人、写真家、ミュージシャン、デザイナー、著者、アニメーター、アプリ製作者、起業家や発明者として生活するのに君は、何千のファンがいればいい。

これが一文目なのですが、とてもすばらしいイントロですね。

"A true fan is defined as a fan that will buy anything you produce."

Kevin KellyさんにのTrue fanの定義は、あたなの製作物であればなんでも買う人。

みなさんの周りにも、有名人やインフルエンサーが大好きで熱狂している人が数人はいるでしょう。

パッションエコノミーの必要条件

また彼は、クリエイターとしてこのアイデアに乗っ取って生活ができる様になるにはふたつのことが必要だといっています。

"First, you have to create enough each year that you can earn, on average, $100 profit from each true fan... Second, you must have a direct relationship with your fans"

自身のファンと直接的な関係を持ち、それぞれのTrue Fanから年間1万円(1万円x1000人=年収1000万)払ってもらえる様なコンテンツを提供しなければならないということです。

事務所や、エージェンシー、さまざまなプラットフォームの仲介者なしで、ひとりから1万円払ってもらえればということで直接的な関係が必要なんですね。

もちろんこの1000万という額は、彼も言っている通り、あなたの目標額や製作物の単価によって変わってきます。年収500万円でよければ必要なファンの数も半分(=500人)になります。

よくインフルエンサーやYouTuberと聞くと何百万人のフォロワーが、という話を見ますが、100万人のフォロワーと1000人のTrue Fansどちらが簡単に感じますか?

ここは得意不得意や販売物のタイプにもよりますが、この新しい生き方によっていままでは自分のパッションで生活できていなかった人たちが、自分の好きなことと個性を活かし生活ができるようになってきたということです。

どんなことでも最低7000人はファンがいる

"With the advent of ubiquitous peer-to-peer communication and payment systems — also known as the web today — everyone has access to excellent tools that allow anyone to sell directly to anyone else in the world"

この熱狂的ファンという考えは全く新しいものではないと思いますが、インターネット、ITの力によってようやく誰でも気軽にファンと直接関係構築できたり世界のどこの誰にでも販売ができるようになりました。

"Early in the rise of the web the large aggregators of content and products, such as eBay, Amazon, Netflix, etc, noticed that the total sales of \*all\* the lowest selling obscure items would equal or in some cases exceed the sales of the few best selling items"

さらには、アマゾンやネットフリックスなどもほとんど売れていない商品でも売り上げ金額を合計すれば、ベストセラー数本と同じ規模かそれ以上になるということに気がつきました。そしてそれはアルゴリズムなどを最適化し、それぞれの顧客にとって(一般には定番ではなくても)最適の商品を見つけることにつながります。

"If you lived in any of the 2 million small towns on Earth you might be the only one in your town to crave death metal music, or get turned on by whispering, or want a left-handed fishing reel"

例えとして、世界中に2百万ある小さい村ではもしかするとあなたが唯一のデスメタルファンかもしれないが、インターネット上ではほぼ確実に世界の他の箇所にいるデスメタルファンを見つけることができるということですね。ニッチな興味という概念がなくなりつつあります。

"Every thing made, or thought of, can interest at least one person in a million — it’s a low bar. Yet if even only one out of million people were interested, that’s potentially 7,000 people on the planet."

これは個人的に、インターネットの力がよく描かれていると思うのですが、彼は、

どんなことでも100万人に1人は興味があり、それを世界規模で考えるとどんなことでも最低7000人は興味がある。

ということを綴っています。

このパッションエコノミーのツール・プラットフォームの力で、よりたくさんの人がそれぞれの個性や、創造性を活かして自分らしい生活ができる様になるといいですね。

僕としてもMoshというサービスが売れるプラットフォームで日々、もっと情熱が広がる経済を創れるように貢献していきます。

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