20240307

 雲の多い天気で気温も上がらなかった。明日は雪が降るとの予報も出ていた。まさに、寒の戻りといったところか。しかし、三月に関東平野部でも雪が降るというのは珍しい気がする。スーパーでひなあられが一個だけ売れ残っているのを見た女の子が「ひとりぼっちになってかわいそうだね……よしよし」と言って、お内裏様とお雛様のイラストの描かれたパッケージの上を撫でる仕草をしていた。母親らしき女性が「もうひな祭り終わっちゃったから」と頷いていた。あの娘はとても優しい子だと思うと同時に、いつまであんなピュアな気持ちを保てるだろうか、という無常観を持ってしまった。わたしがお菓子のパッケージに感情移入できた時代があっただろうか。まったく覚えていない。

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