フランソワ・オゾン『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』パパ、まだ神を信じている?
神父ベルナール・プレナは1980年代から1990年代にかけて、スカウト運動に関与した少年たちに性的暴行を加えていた。被害者の一人アレクサンドルが事件から30年近く経ってから神父と対面すると、彼は事件も自身の小児性愛的志向も認めながら未だにスカウト運動の指導者として子供の近くで活動していた。そして、リヨン大司教はそのことをバチカンに報告しなかった。アレクサンドルは訴えを起こし、フランソワ、エマニュエルといった被害者たちと共に立ち上がる。ここから想起されるのは勿論『スポットライト