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「編み物で野鳥を救おう」のフォントの話

こんにちは。手編みの鳥の巣を届ける会のはやみずです。

編み物で野鳥を救おう」活動には、ロゴマークがあります。ひよこのもり工房さんにデザインして頂いたこのロゴマークが、僕はとても大好きです。

色々と好きなポイントがあるのですが、今日はフォントのお話をしたいと思います。

「編み物で野鳥を救おう」という日本語の文字には、「UDデジタル教科書体」というフォントが使われています。UDというのは「ユニバーサルデザイン」の略で、弱視の方や読み書き障害の方でも読みやすいように設計されたフォントのことを「UDフォント」といいます。できるだけ多くの人がストレスなく文字を読めるようにデザインされた、人に優しいフォントです。

UDフォントのなかでも、UDデジタル教科書体はどこか人間味のある、温かみのある雰囲気があります。ロゴマークのフォント選びをするときに、UDデジタル教科書体ならば、野鳥のヒナのことを思って「手編みの鳥の巣」を編んでくださる心温かい方々に呼びかけるのにピッタリだろう、と思ってこのフォントを選びました。

そして今日、たまたまこのUDデジタル教科書体を作った方のインタビュー記事を読み、やはりこのフォントを選んだことは間違いではなかった、と改めて思いました。

今日、訪問した支援者の方から「UDデジタル教科書体」に変えたら、今まで文字を読めなかった子が「これなら読める!オレはバカじゃなかったんだ……」と言って、皆で泣いてしまったという話を聞いた。
その話を聞いて、書体が手助け出来たことの嬉しさよりも、その子が今まで背負ってきた辛さ、自分をバカだと思ってしまうほどの切ない体験をどれだけしてきたのかと、今まで放置されてきた書体環境に胸が締め付けられ、タイプデザイナーとして申し訳ない気持ちでいっぱいになった。きっと書体を変えただけでなく、支援者の方が子どもに寄り添い、その子が読みやすい組版を提供したのだろう。
支援者の方が沢山の書体の中から「UDデジタル教科書体」を見つけ、うまく役立ててくれていたことに頭が下がる。
「障害は人がもっているのではなく、社会にある」ということを実感した話だった。その子が、これをきっかけにこれから一つ一つ自信を取り戻してくれたら嬉しいな。

多くの人が何気なく読める文字であっても、「ハネやハライの先端など文字のとがっているところが自分に迫ってくる感じがする」「明朝体のうろこや教科書体の筆の入りの形状に目がいってしまって、文字として読めない」といった感じ方をして、読むことが辛く感じる子どもたちがいるそうです。そうした子どもたちでも、辛さを感じることなく文字が読めるよう、途方もない労力をかけてUDデジタル教科書体が作られていたことを、このインタビュー記事を読んで知りました。

あらゆる子どもたちがストレスを感じることなく文字を読み、学ぶことができることを目指して作られたフォントから溢れ出る優しさや温かみは、傷ついた野鳥のヒナや、それを保護するために奔走している救護団体の方々を助けるため、手編みの鳥の巣を編んでくださる方々の心にも響いたんじゃないかな、と思います。

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