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冷やしトマト

冷やしトマトって居酒屋に行くと大体メニューにあるけど、自分では頼んだことがない。

だって家でも食べられるから。家で簡単に食べられるものをわざわざ居酒屋でお金を払って食べようとは思わない。頼んだら負けな気さえする。

もし何人かで食べに行ったとして真っ先に冷やしトマトを頼む人がいたら、ちょっとかっこよく見えてしまうかもしれない。

ところで「冷やしトマト」というネーミングは如何なものか。「トマト」ではダメなのか。
「トマト」ではそのまますぎてあまりにパンチが無いし他のメニューに見劣りしてしまうということでなんとなく「冷やし」が付けられたのだろう。
しかしそれはトマトに対して失礼ではないだろうか。
それにトマトを食すとき、トマトは大抵いつも冷えている。冷えている状態が通常なのだ。
だから例えば「常温トマト」もしくは「熱されトマト」などであれば、メニュー名に掲げたとしても納得がいく。


他に似たようなものはあるだろうか。

冷やし中華はどうか。
これも「冷やし」と付いている。
しかし、肝心の冷やされている対象が「中華」である。規模が違う。もはや食材の域を超えている。中華の冷やし部門代表ということか。この「冷やし」は生まれながらにして相当な大役を任せられているようだ。


一体これは何の話だ。
メニューの中に冷やしトマトを見つけると、いつもこんなことをぐるぐる考えてしまうのである。
居酒屋に行けるようになって嬉しい今日この頃。


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