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連載小説「生まれつき耳が異様に長いだけの日本人なので色々と勘違いされる件」4話

 雨の朝、通勤電車。時間をずらして出るからだいたい座れる。

俺は最近風邪をひいた。インフルとかではないのだが鼻水が止まらない。ワクチン関係なかったとすると花粉症かもしれない。人前だがかまってられない。ポケットティッシュで鼻をかんで点鼻薬をシュ!とやる。変な顔になってるだろうが気にしてられない。こんなもの家でやりたい。

!!

目の前の男(カジュアル服なのに革靴)と女(よくわからない系統の服。美容師?)が笑いを堪えてるのがわかるぞ!
彼らの思ってることもわかる!経験則から。
「あー、YouTubeで話題になった"エルフ耳なのに魔法も使えなくて普通に老けて美男子でもない人"だ!本当におじさんだ!」
だよなあ!そうだよ!!笑いの原典は点鼻薬じゃあない!この耳だ!

妄想の中で彼らに雷の呪文をかけておいた。

目の前にお婆さんがいた。席を譲ろうとして「席を譲りましょうか?」といいかけてやっぱり座った。

あのババア!孫に見せてもらって、エルフって何?とか質問して知識を得てからの、その
「ぎゃはは」だな!!!!

ちくしょう!ぜってー!席ゆずらねえ!!!

雨はまだ降っている。俺のとこだけ豪雨だ。

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