とある仕事の振り返り

ひとつの仕事が途中で終わりました。
いわゆる打ち切りということで。
コンテンツをバズらせる、ということを目標に置くと結果を明確に出さないといけませんから難しいですね。

今回は公に出る仕事ではなかったので名前は出さないで振り返っていこうかなと。

とある企業のPRアニメーションの脚本の仕事でして、僕とディレクターとデザイナーと3人でスタートしたのが5月頃で、音声吹き込む前に1分〜1分30秒程のものを10本弱書いたのかな。

その中でキャラデザが出て、この頃はとてもワクワクして書いておりました。キャラも可愛らしく魅力的でした。

そして6月に収録をして、7月から配信となりました。

そこから方向転換があります。
初動でバズらせられなかったからでしょう。
1分半というのが長いのではないかと言う話になり、ストックとして溜めていた話を使わないと言う話になり、どんどん新作を書くことになりました。時間を短くした分、本数を増やしたい、と言われたのですが、これが非常に困難でした。

1本1本面白い話が書きたいなと思って書いていたので面白くないなと思うと共有する前に潰していたので実際は共有した倍か3倍程書いたでしょうか。
それでもディレクターとの面白いの価値観のズレや、意向のズレが大きくなっていき、7月はガタガタでした。合計35本書いたのかな。メモにある分だけで94本あるのでやはり約3倍でしたね。

ここら辺で自分の中で無力感を感じました。
脚本修正が自分がこだわったものをこれいいんじゃないの提案でサラッと消されたり、それを伝えてもピンと来ないで一蹴でした。
割り切りが必要だったかも知れません。
人の良いと思うものと自分の良いと思うもののズレみたいなものは漫画の編集の話などで聞いたことはあったので、そういうものかなと思おうとしました。

しかし、やはりそれでも数字が伸びません。
意向を汲んで数字が伸びたのなら納得出来たのかもしれませんが、伸びなかったのもありフラストレーションが溜まっていきました。

今7月を振り返っても、乗り越える術はまだ見つかっていません。面白いと納得してもらえるものを書けるようになるか、ディレクターの意向を汲み取る能力が欠如していたのならそれを身につけるようになるのか。

8月、更に短くしようと言う話になり20秒くらい、ということになりました。
20秒。もはやCM。
言わせたいセリフを考えて下さい、という話になり。
ストーリーやテーマに沿った話をキャラに喋らせて書く表現方法でやってきていたので、言わせたいセリフというピンポイントから話を広げることはやったことがなく、創作は最大級の難航をみせました。
3日あっても1文字も浮かばない…という地獄を見ました。

そして、昨日の打ち合わせで打ち切りの連絡を受けました。

やり切れなかった、ではなく全く歯が立たなかったので大敗もいいところです。
もう少し粘った所で、今のやり方では光明は見えなかったことでしょう。やり方をガラッと変えて挑むには情報収集も足りませんでした。ノーガードで打ち合うにはタフさが足りませんでした。バズらせる手法などを試して行くには頭の柔らかさが足りませんでした。

YouTubeなどの企画物が苦手で、机上の物語を作りたい人間ですから、今回の仕事について今後どうするかについて下半期たっぷり考え直していこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?