中国発の大東亜共栄圏構想もしくは人種戦の世界観

物騒なタイトルになった。
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中国人富裕層に大人気「谷崎潤一郎」ブームが象徴する“消えた爆買い”“逆張り旅行”の意外な真相


ギラギライケイケのイメージがある中国で、侘び寂び的な美意識を描いた谷崎が再評価されている。
後者は中国社会の変化、成長の曲がり角との交錯点に注目をする。

しかし、私はもっと社会的政治的な繋がりを読む。陰翳礼讃は、王毅がいちじくも述べたことを文学を通じて訴えた書だ。我々日本人の肌は、美しいと言われる人でさえ、白人に比べて陰影がある。どこかでやはり拭い去れない異質さがある。その事実を見据えた上で新たに美を再定義していく。それが谷崎の陰翳礼讃。

この主張に多くの中国人が共感するのは、容易に想像ができる。彼ら彼女らも白人の文化に多かれ少なかれ、同じような疎外感を感じているからだ。

旧冷戦構造の復活の様相を呈しつつある現在、それに対する新たなカウンター的枠組みとして、中国は漢字や思想を下敷きにした東アジア共栄圏構想の手掛かりを恐らく探っているはずだ。

それが我々日本人にとって吉と出るか凶と出るかは、今後10年位かけてしっかり見定めていく必要がある気がする。


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