28歳で独立して1年経過。凡人でも独立できた生存ガイド
と、私が2022年11月に独立してよく質問されるようになりました。今は法人化して一人社長という形で仕事をしています。
特段、大きな失敗も成功もしていないので、まだ独立を経験したことがないけど、これから独立したい方にとって、現実味のある話ができると思います。
今回は「独立とはなんぞや?」についてざっくり話していきます。
これまで何をしていたのか?
私は現在29歳で、タイ人の妻がいます。2018年に新卒入社で人材メガベンチャーに入社、新卒入社後にマーケティング部署に配属され、その半年後にタイへ駐在することになります。
タイではマーケティングの基盤を立ち上げるためにローカル向けにオウンドメディアなどの立ち上げをやっていました。日本国内で展開していたSaaS事業をタイや他のアジアで展開するための施策の一環ですね。
いわゆる「海外展開」、「海外の新規事業」みたいなキラキラしているやつですが、結構大変でした。笑
3-5年前のnote見ているとなんだか大変そうです。笑
(※これは当時の見解です。現在とは異なります。)
かなり貴重な経験をタイでしたのちに、日本に帰国して、同時に転職。アジア発のfintechスタートアップで事業開発として入社し働いていました。ここもまた刺激的でしたね。
そこで1年ほど働いた後に独立することになります。なぜ独立したのかは後述します。
今は何をしているのか?
今はオウンドメディアの立ち上げ・運用を中心に複数の会社からお仕事をいただいております。元々一貫してWebマーケティングを実施していたので、これを軸に仕事をしようと思い、今も続けています。
特にSEOを目的としたオウンドメディアは好きな仕事でもあるので、毎日大変ではありますが、仕事に没頭できています。
なぜ28歳で独立したのか?
正直、あまり慎重に考えずに独立しました。独立前に所属していた会社はグローバル企業で、かつスタートアップということもあり、会社の方向性や組織体制がダイナミックに変わっているタイミングでした。そのような環境は刺激的である反面、私の実力不足もあり、うまく仕事を作ることができず、仕事に没頭できない期間が数ヶ月ほど続きました。
2社目のそのような状況下で、
・この環境に残り続けるか
・転職するか
・独立するか
の3択で悩んでいました。
退職前に転職活動もしており、いくつかの会社と面談させていただいて、このまま選考を頑張れば、内定はいただけそうだと思う会社もありました。
ただ、面接でよく聞かれる「現在の会社を退職して、転職する理由は?」という質問に対して「現在の会社の方向性が〇〇だから」と自分で言っているのを客観的に見て、
と自分の無力さを感じて、「それなら自分で0から作り出す経験をしよう。文句や言い訳ができない状況を作ろう」と思い独立を選択しました。
そのため、何も準備していませんし、退職する1-2週間前までは次の仕事も何も決まっていませんでした。当時は貯金も多くなかったです。「これで独立するのは怖いなぁ」と思いながらも、踏み出しました。
独立するまでに何か準備をしたのか?
先述したように、何も準備はしていませんでした。さらに言えば、準備がなくても、1年ほどは生き延びることができました。独立前の準備も大事ですが、どちらかといえば独立後にどれくらい行動するかも結構大事だと思います。
周りでは会社に所属しながら副業をして、本業よりも収入が上回ったタイミングで独立するという方が多かったと思いますし、「それが基本なんだな」と独立した後に知りました。
私は本業をしながら副業できる器用なタイプではなかったので、知っていたとしてもできなかったと思いますが…。ただ独立前に副業をしていれば状況は違ったかもしれませんね。
どうやって顧客を見つけたのか?
いざ独立することを心に決めた時は、顧客もいなければ、「独立して仕事をするって言っても、何を仕事にすればいいの?」という状態でした。
とりあえず、SEOは少し得意くらいで、これが仕事になるのかどうかもわかっていませんでした。
独立を決めてからすぐ、自分よりも先に独立している友人に相談しました。
また、副業・複業を斡旋するエージェンシーに登録したり、Facebookにも「俺は独立したぞ〜!」という投稿もしたりしました。
とにかく「こんなことができる私は今、市場に出回っているんだぞ。」ということを知らせるために動いていたと思います。
必死に動いて、退職日の2週間前までになんとか仕事を2つほど見つけることができて、安心したのを覚えています。
ただ「正社員の時と違って、この仕事ってずっともらえるわけではないよな。」という一抹の不安も感じていました。
独立してよかったことは?
個人的に独立してよかったことはたくさんあります。以下に箇条書きでまとめてみます。
仕事面
とにかく全て自分次第なのが楽しいし、仕事に張り合いが出る
自分に上限を設定しなくなり、難しい目標でも、できる前提で物事を考えるようになった。
クライアントから感謝されるとすごい嬉しい
仲間を自分で選ぶことができる
将来、成し遂げたいことが若干見えるようになった
お金面
収入が増えたり減ったりするのが超リアルなゲームみたいで楽しい
会社員の頃よりは収入が増えた
収入が増えても幸福度が比例して増えるわけではないが、心の安定につながることを知った
法人化などを経てお金の知識が若干増えた
収入が増えても、着る服や食べるものはあまり変わらないことを知った
生活面
日常がほとんど仕事になるが、それはそれで良い
経営者や個人事業主の方との関わりが増えて、世界が広がった
生活する場所にあまり縛られなくなった(国際結婚しているからありがたい)
健康面をかなり意識するようになり、毎日体調が良い
メンタル面
悪いことが起きても言い訳できないので、強制的にポジティブ思考になった
忙しくても苦じゃない。むしろ忙しいことが嬉しいと感じるようになった
独立生活長くなるほど自信も少しずつついてきて、徐々に視座が上がってきた
独立して大変なことは?
逆に独立して大変なことも箇条書きでまとめてみます。
仕事面
正社員だと求められる基準を満たさなくてもクビにならないが、独立するといつでも契約を切れる状況にあるので、常に質の高いアウトプットが求められるし、緊張感がある。
「これだけの仕事をやればいい」ということはなく、コア業務以外の事務作業もしなければいけない(状況に応じて任せればいいが)
何が起きても言い訳はできないし、誰にも相談できない。孤独との戦い。
誰もノルマを強制しないので、自分で目標を設定して、それを達成しようとしなければ、落ちぶれていく危機感はある。(自由こそ過酷である)
インプットを意識しないと成長が止まる
お金面
保険、年金、税金や会計知識がほとんどないので、会計業務が大変な時がよくある
直近数年は生きることができても、長期で稼げるかどうかに不安を感じる時がある。
他の方に業務委託で依頼している仕事もあったり、分析ツールなども利用しているので、コスト管理を自分で徹底しなければいけない
生活面
健康の管理を怠ると、一気に仕事が追いつかなくなるから注意が必要
あまり遊ばなくなったので、適度に旅行とか行きたいなと思う時がある
この状態で将来子育てとかできるのかな?という不安はある
メンタル面
孤独感はほぼ毎日ある
どこに向かうべきか、このままでいいのかなど方向性によく悩む
しがない一人社長とはいえ、比較対象が周りの経営者になるので、同年代で近しい人の中でも成功していたり、事業を大きくしている人を見ると焦りを感じる
独立してからどんな心境の変化があった?
独立してから会社員時代と比較して心境も大きく変化したと思います。
会社員時代はかなり恵まれた環境だった
当たり前で陳腐な内容なんですが、会社員と違い、独立すると給与は毎月当たり前のように振り込ません。またお仕事をいただいて直近2-3ヶ月先は見えても、その状況が1年間、確実に確保されるわけでもありません。
一年もすれば不安定な状況にも慣れてきて、なんとも思わなくなりましたが、独立した当初は若干不安でしたね。
それ以外にも会社員時代は毎日行くオフィスがあったり、交通費を出してもらったり、仕事に必要なツールの費用を出してもらったり、いろんなお金を出してもらっていたんだなと痛感する日々でした。
前職で当たり前に使っていたツールも「月10万円もするんかぁ。。」と利用するのを何度も躊躇いました。そういった意味では個人事業主になると機会損失が起きている部分もあるかもしれません。
また会社員の場合、受身でいてもいろんな情報が入ってくるので、ある程度情報のキャッチアップができていたと思います。ただ独立するとそれも自分次第なので、例えば「ChatGPTとか、みんなどうやって使ってるんだろう」と、トレンド情報が入ってこないことも辛かったですね。
会社員is最強ですし、私がいた環境はかなり恵まれていましたね。独立後はそういった意味でも、前職への感謝の気持ちがより芽生えるようになりました。
独立してからもっと仕事にこだわるようになった
お恥ずかしい話、今思うと会社員時代の仕事のクオリティは低かったと思います。
仕事をとにかく前に進めるために、作業を完璧に仕上げるよりも、たたき台を同僚・上司に共有して、ブラッシュアップして、またフィードバックをもらって…、というフローが当たり前でしたので、その癖で「ひどい状態」で納品したこともありました。
今思うとクライアントワークでそれをやっていたのはやばいのですが、しっかりご指摘を受けて、めちゃくちゃ反省しました。
「あ、自分の仕事の質って低いんだ」と猛省して、そこからアウトプットの質は常にこだわっています。今もまだまだだと思いますが、仕事の質にこだわらないと、生きていけない状況なので、強制的にプロ意識は高くなると思います。
死ぬまで働かないといけないから独立という選択肢をとって良かったと思う
いただいている案件の一つに、シニア領域のキャリアに関するメディアを運営しています。その仕事の一環で、会社を退職をして独立した50、60代の方に取材をすることが多々あるのですが、「人生に引退ってないんだ」ということを強く感じました。
「定年退職して退職金をもらって悠々自適な生活を」、私たちの20代の世代であれば「しっかり毎月積立NISAをやって老後資金2000万円問題を解決しないと!」「いつかはFIREを!」と思って、過ごしているかもしれませんが、50、60代の方の話を聞いていると、実は想定している老後や引退がないんです。
人生100年時代、引退しても残りの人生には膨大な時間が残されていて、生き続けなければいけない。人は何かを生産しながら他者と関わって喜びを感じる生き物なので、引退してもそれを見つける必要があることを知ったんですね。実際、引退しても働く人が多いと聞きました。
最近はシニア社員の給与引き上げや、定年退職の年齢引き上げなどの動きがありますが、最終的には会社を退職して独立することを考える必要があります。その未来に見据えて、今予行練習をしているんだと思うと、20代で独立して良かったなと思います。
違う理由で会社員として働きたいなと思う時がある
独立後、個人事業主、経営者、会社員、それぞれ何かを実現するための手段だと思うようになってから、やっぱ会社員っていいなぁと思います。
素敵な会社に出逢ったら会社員として働くことも検討しています。しばらくは独立してどこまでいけるかという自分の限界を知るために挑戦しているので、直近で転職を考えていませんが。(ずっと続くかも)
長くなりました。もっと20代の独立について、書けそうなトピックがあったので次回に分けて書きたいと思います。
よく聞かれるこのあたり書きます。
あとは独立すると、健康面もかなり重要なので、「筋トレ」についても少々書きたいです!最近、かなり力を入れています。(いろんな意味で)
「筋トレもうええて!」ってなるくらいに飽和状態にある筋トレ情報ですが、私は筋トレfor高身長ガリガリというジャンルで書きたいと思います。
それでは最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
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