あいうえお作文「に」

「に」
肉球。たぶん私は猫派だ。学校に上がる前私の家は猫を飼っていた。私と一緒に育ったのかもしれない。家を引っ越すことになってその猫を連れて行こうとしたら走り出した車から飛び降りて逃げ出した。ひどく悲しい思いをした記憶だけが残っている。猫は家につくと言うが本当だと思う。しばらくしてまた猫を飼うことになる。小学校の高学年から東京にでるまで。そいつはしっぽが長く、図体のでかい雄だった。冬は私の布団に潜り込みお腹のとこで丸くなって寝ていた。とても暖かかった。


「に」
忍者。子供の頃親に風呂敷で月光仮面にしてもらった。忍者ごっこをしたのはもっと後で小学校に上がった頃だった。TVで「忍者部隊月光」をやったのが大きい。近所のガキ大将と一緒に夜遅くまで遊んだ。もっとも他人の家を気付かれずに覗くのが忍者ごっこの主たる遊びだった。友達と忍者の水グモについて熱く語ったのはもっともっと後だったかな。忍者を現代に持ってきたのはTVのおかげかな。その頃月光の真似していた私はしっかり忍者だった。


「に」
似ても似つかぬ猫もいる
忍術は消えるものだと言う弟

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