あいうえお作文「て」

「て」
テレビ。私はテレビっ子だ。昭和30~40年代のテレビ番組を懐かしいと思う。外国、特にアメリカの生活に憧れた。家はでかいし冷蔵庫もでかい。あの大きいビンに入った牛乳を飲みたいと思った。なかなか昔のテレビ番組を共有してくれる人がいない。「恐怖のミイラ」は毛布を被って観た。正確には覗き見し、聞いていた。そう言えば母の実家に行った時、あの最後に出てくるミイラの薬は牛乳だ。とそこの家の子が言っていた。


「で」
電車。埼玉に住んでいた頃の話。次の日が休みで夜遅くまで呑んでいた。私は爆睡して埼玉の駅で折り返す電車の最終に乗って神奈川の駅まで行ってしまった。そこが終点だった。始発まで時間があり私はまだ眠りたかった。駅前にはタクシーや公衆電話もない。しょうがないのでホテルを探した。見つけたホテルは「うちはそういうホテルじゃない」の一点張りでなかなか泊めてくれない、私は自分の窮状を何とか説明し泊めてもらった。そのホテルは男一人では泊めないらしい。


「て、で」
テレビみて自覚しなおすミイラかな
でも俺は泊まってみたいそのホテル

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