《馬鹿話 726》 流星
「世界中の女の子の中から、僕が選んだのが君だ」と男の子が言った時、星が流れた。
「あ~あ、言っちゃった」と星の王子様が呟いた。
「星が流れている時に聴いたのだから、その願いを叶えてあげよう」と星の王子様が言うと、バラの花が「私は女の子の溜息が聞こえたわ」と言った。
どちらの願い事を叶えたら良いものかと、星の王子様が悩んでいると、キツネが言った。
「大切なものは、目に見えない」
そこで、星の王子様は女の子の姿を不細工に、男の子を金持ちにしてみた。
次に星が流れた時、二人は同じ夜空の下にはいなかった。
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