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なりきりダンジョン

こんにちは、虚空亡です!

前からいつか記事にしようと思ってたゲームがありまして、、、お題企画で「#心に残ったゲーム」というのを見つけたので意を決して(?)書こうと思います。

とゆーワケで今回紹介するゲームはこちら↓

テイルズオブファンタジア なりきりダンジョン
です!

このゲームについて記事を書こう書こうと思って今まで書けなかったのは、主にストーリーの重さと、その重いストーリーが小学生の僕の心に残していったトラウマが原因だと思います(笑

ゲームソフトのパッケージを見ると一見こども向けのゲームに見えますが、ストーリーが重いのなんのって。。

とゆーワケでざっくりストーリーの紹介です。

ネタバレになりますので、これより下はこのゲームをプレイする予定がある方は読まない方が良いと思います!

------------------以下ネタバレあり---------------

主人公は「あなた」。

ある日、双子の赤ちゃん(上の画像の二人)が捨てられているのを見つけました。

色々と手を尽くして探しましたが、二人の親は見つかりませんでした。

あなたは自分で二人を育てることを決め、女の子に「メル」、男の子に「ディオ」と名付けました。

その13年後、二人はすくすくと育っていました。

ある日、ディオが山で遊んでいると変わった生き物を見つけました。(上の画像にいる緑色のやつです)

その生き物は「クルール」と名付けられました。

あるとき、突然翼を持った女性「ノルン」が現れ、メルとディオが黒い運命の元に生まれたのだと言い残し消えてしまいます。

その真相を確かめるべく、あなたたちは旅に出るのでした。。

とゆープロローグで物語がはじまります。

メルとディオは自分の運命を調べていくとともに、旅の先々で出会ったり戦ったりする精霊から様々な「心」を学んでいきます。

風の精霊シルフからは「自由な心」を、分子の精霊マクスウェルからは「探究心」を、といった感じです。
この精霊たちがまた良いこと言うんですよねー…。

例えば魔界の王プルートからは「恐怖」と「欲望」を学ぶのですが、プルートは「恐怖と欲望に支配されるのではなく、それを上手く使って自分の生きる力の源にせよ」と教えてくれました。
これには小学生ながらにとても納得、というか感心した記憶があります。

精霊たちから様々な心を学び一息ついたところで、またノルンが現れます。

なんでも、ディオたちにはまだ乗り越えなくてはならない試練があるとのこと。

すると新しいダンジョンが現れ、メルとディオは試練を乗り越えるためダンジョンを攻略しに行きます。

新しいダンジョンは、クリアする度にメルとディオの前世を見せられます。

メルの前世はメルティアという名の科学者。
捨て子で、バンディ将軍という軍人に育てられました。
ヤバいと思いつつも科学者としての好奇心を抑えられず、星を滅ぼすレベルの兵器を作ってしまったという前世がありました。

ディオの前世はディオスという名の軍人。
メルティアと同じく捨て子で、バンディ将軍に育てられました。
戦争の末期、自国が負けそうになった際に自暴自棄になり、メルティアが作った兵器を作動させました。
ディオは前世で星を滅ぼしていました。

ノルンはディオたちが生きていた星の番人(神みたいな存在)で、メルティアとディオスに裁きを与える必要があると考えました。

ノルンは死んだメルティアとディオスに語りかけます。
あなたたちは罰を受けなくてはいけない。
2人の時を子供に戻し、記憶を全て奪い、異なる時空でもう一度やり直させる。
もし、2人が再び同じ過ちを犯すことになるなら、自分が2人の命を絶つ・・・と。

メルとディオは生まれながらにして罪を抱えていて、その罰のためにあなたの星に捨てられたのでした。

今まで自分の子供のように可愛がってきたメルとディオが、こんな惨い運命の下に生まれてきたと知ったときの衝撃たるや。。
この時点で小学生の僕はこのゲームを止めようと思いました。

ただ、僕も好奇心には勝てず、ついつい進めてしまったのです(笑

このゲームは主人公が「あなた」つまり僕なので、僕がバンディ将軍のようにメルとディオを育てなければ二人が同じ過ちを犯すことはないのです!

そしていくつものダンジョンをクリアし、辿り着いた最下層。
そこにはなんとメルティアとディオスの姿が。。

メルとディオは過去の自分と戦い、勝利します。
暗黒の自分に打ち勝ったことで、メルとディオはノルンに認められました。

しかし過去の自分を倒したことで時の流れに歪みが発生し、時が歪みを修正する過程でメルとディオは消えてしまうことが分かります。

ただノルン曰く、それは死や消滅ではなく「誕生」とのこと。

メルとディオは育ての親であるあなたに感謝の言葉を遺し、消えていくのでした。。


当時はここでめちゃくちゃ泣いていました。

やっぱりこのゲーム、どう考えても子供がやる内容ではないですよね。

上記のメインストーリーの他にも、旅の先々で多くの人と出会い、たのまれごとを解決するサブストーリーがあるのですが、これもまた酷い話が多く。。

貧困で死体が転がっている村だとか、逆に村の近くで超高価な鉱石が見つかったことで村人全員が富に狂ってしまった村だとか、とにかく子供が遊ぶには重い話が多いのです。

欲望、差別、憎悪、狂気etc...

人間の負の面をこれでもかというぐらい見せつけられます(笑

そのサブストーリーのなかでも特に印象に残っているのが「悪徳商人ボエボエ」という人物を描いた一連のたのまれごとです。

最初、とある道具屋から「お店を乗っ取られそう」という相談を受け、メルとディオはそれを解決しようとします。

道具屋は子供が病気になった際、ボエボエからお金を借りていました。

ただ、ボエボエは盗賊を使い道具屋が持っている借用書をすり替え、当初の条件に入っていなかった多額の利息と遅延損害金を道具屋に請求します。

利息と遅延損害金を払えない道具屋は担保にしていたお店をボエボエに引き渡す寸前でした。

メルとディオは頑張って元の借用書を取り戻し、さらにボエボエが持っている借用書をすり替えることに成功しました。

ボエボエに店を引き渡す日、ボエボエが「これが目に入らぬかー!」みたいな感じで借用書を突き付けてきましたが、元の借用書に戻っていることに気づいたボエボエは諦めて逃げていくのでした。

これにて一件落着ですが、このたのまれごとだけでも「借用書」「利息」「遅延損害金」「担保」と、子供には難しい単語が4つも出てきます。(ちなみにボエボエがめっちゃ丁寧に単語の説明をしてくれます)

小学生だった僕はこのたのまれごとで「金を借りる際は条件に気をつけなければならない」という生きる上で当然のことを学びました(笑

このあと、ボエボエ関連でいくつかのたのまれごとをクリアしていくのですが。。
その中で、ボエボエは男手一つで育てられ、父親に「カネ」に関してかなり偏った教育をされてきたことが分かります。
よくある「世の中カネがすべてだ!」みたいなやつです。

その父親からの教育シーンの回想はホントに嫌になるぐらい何度も出てきます。
唯一の肉親にこれだけ言われたらそりゃ歪むわ、と小学生の僕でも分かるぐらいでした。

ただその教育下で大人になったボエボエは、もうちょっとやそっとの出来事では考え方を変えることはできませんでした。

そして、ボエボエ関連のたのまれごとの最後…
そのたのまれごとが動画サイトに落ちていたので書き起こしてみました↓
(メルが泣きながらボエボエに改心するよう語りかけたあとのシーンです)



おかね・・・アタシには・・・
おかねしか、ないザマス!!!

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

人のこころ・・・
しんらい・・・きずな・・・

カネでは、えられないものが
たくさんあることなんて・・・

そんなことは、しっている!!!
しっているさ!

いまさら! いまさら・・・
どうしたらいいんだ!!!!!!

わたしは・・・
わたしの、じんせいは・・・!

なんだったと いうんだ!

こたえろ!

こたえてみろ!!!

・・・子供から みれば・・・
きたない おとな だろうさ・・・

よごれた・・・ずるい・・・
おとな だろうさ!

・・・だがな・・・ぎゃくに・・・
おとなには・・・

子供の、じゅんすいさが
ハナにつくこともあるのさ!

・・・だれもが・・・きよくて、
じゅんすいだと おもうか?

じゅんすいな きもちで、こころが
うごくとおもうか?

かんどうすると、おもうか?

・・・そんなわけがあるか!

・・・そんな、なみだで・・・
人を、かえられるとおもうのか!?

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

おなみだちょうだいは
もう、けっこうだよ・・・

わたしは・・・
もう・・・ゲホッ・・・いく!

・・・おじょうちゃん・・・
もうひとつ、おしえるよ・・・

わたしは・・・ちかいうちに・・・
・・・死ぬ。

ながいあいだ、わるいことをした
バチがあたったのか・・・

もう・・・このからだは・・・
ながくは、もたない・・・

なおらない・・・
たすからない・・・のさ・・・

・・・おじょうちゃん・・・

おかねでは、かえないものを
もうひとつ、おしえてやろう・・・

それは・・・ゲホッ ゲホッ!
じぶんの・・・「いのち」だよ。

カネで、いのちが・・・かえるわけ
ではない・・・

だが・・・わたしのじんせいは
カネをためることがすべてだった。

だから・・・さいごまで・・・
そうすることに・・・するよ・・・

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

くだらないことを、いってしまった
・・・ザマス・・・

もう、にどと・・・あうことは
ない・・・ザマス・・・

ボエボエが、その しょうがいを、
とじたのは・・・

それから、1年のちの
ことでした。

さいごまで・・・おかねを、
ためて ためて ためて・・・

死んでいった・・・
ボエボエ・・・

その、おかねが、どうなったかは
だれも しりません・・・

たのまれごと NO.26
しゅうりょう・・・

<せいこう ほうしゅう>
「0ガルド」

このたのまれごとが終わったあとは何も手につかなかった記憶があります。

最後はボエボエが改心して気持ち良く終われると思っていた僕が阿呆でした(笑

このゲームには他にも、暗い、哀しい、辛いエピソードがいくつもあります。
(すべて覚えているわけではありませんが)

暗く哀しく辛い物語なんて世の中にいくつもありますが、それを子供向けのゲームでやったこのゲームは、なかなか挑戦的だったのだと思います。

もしかしたら、大人になった今このゲームをプレイしたら新しい発見があるかもしれませんね。

ちなみにこのゲーム、後にPSPでリメイクされていますが、90%ぐらい別のゲームになっていますので興味を持たれた方はご注意くださいm(_ _)m

あと最後に、ゲームのパッケージに写っている緑色の生き物「クルール」の正体は。。

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